うるさいです先輩。

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｢おまたせっ！｣
私達が1Eで他の宿題をしているときに、剛先輩がきた。

昨日の出来事を思いだしてしまい、顔が赤くなる。誰にもバレてなければいいけど。

｢遅くなっちゃったー。
待ったよね？
ごめんね｣
と少し遅れて直弥先輩も到着した。

よかった誰にもバレなかったっぽい。

｢いえ、全然大丈夫です！
はじめましょう！
先輩が二人いらっしゃるので直弥先輩は私に、
剛先輩はAちゃんに教えてください！｣
琴乃さんが仕切る。

なんで私が剛先輩……。
剛先輩より直弥先輩のほうが
絶対頭いいじゃん！
剛先輩見ためまぁまぁチャラいよ？
それに比べて直弥先輩は
眼鏡かけてるし頭よさそうオーラあるよ。

｢じゃあ、Aちゃん勉強しよっか？
俺ね、Aちゃんと勉強するの
楽しみだったんだ〜。
って、そんな顔しないでよー｣

どうやら、嫌な顔をしていたらしい。
失敗してしまった。

｢剛先輩より直弥先輩のほうが
頭よさそうじゃないですか｣

｢ちょ、ちょっとAちゃんひどいよ〜
俺これでも、頭いいからね！｣

｢そうですかね？｣

｢Aちゃんひどいよ〜
鋼のメンタルをもつ俺でも傷つくよ〜……｣

ぱんっ、と一回手をうつ。
きっとおふざけは終わりということだろう。

｢さて、冗談もこのくらいにして
今度こそ始めよっか｣

意外と本気だったんだけど……。
そう思ったのは最初だけ。
どうやら、頭がいいのはほんとうらしい。

解説がわかりやすいし、何問か解いたのをみせたら私の間違いやすそうな問題がわかるし。

少し剛先輩に対する認識を改めようと思った。

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