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Episode8* ページ10

音和さんがこの屋敷にきて、早くも四日ほど経ったある休日の朝だった。



音和「フロイ様、おはようございます…って、あら?」



『おはよ、音和さん。今日は僕の方が早く支度できちゃったみたい。』



…まあ、これでもお年頃って奴だから、ね。


いくらメイドとは言え、相手は歳の近い女性なのだから、

寝起きを見られるのはやはり恥ずかしいなと思い、今日は自然と目が覚めたのである。



音和「でしたら、少し早いですが朝ご飯にしましょうか。



…今日は、先日フロイ様に美味しいと言って頂いた日本食をまた作ってみました。」



『!!!本当?


僕、日本食すごく好きだし、嬉しいなあ。』



音和「私もそう言って頂けて嬉しいです。」



こういった感じで音和さんとも、少しずつ気軽に話せるようになった。


音和さんは、元々口数は多くない方だと思うし、


まだまだ表情が読み取れない時も少々あるが、


不意に見せるあのやわらかい表情がとても素敵だし綺麗だと思う。



そして普段は僕の身の回りの事に加え屋敷内の清掃などで忙しくしているのと、


僕自体も日中はFFIに向けて特訓に向かうため、


今みたいに少し空いた時間に音和さんと話す時間が心地良いなと感じる。



…もう五日目か。


元々僕の専属になるのは一週間だけの予定ではあるが、

あっという間に感じた。


後二日。

この一週間が終わると彼女とはどうなってしまうのだろう。


専属から外れるとなると、間違いなく今より関わる機会は減るだろう。




僕より4つも年上だという事。


料理が趣味で、最近は日本料理を研究している事。


口数は少ないけど、不意に見せてくれる笑顔がとても輝いている事。




数えるほどしか僕は彼女のことを知らない。





音和「では。準備してきますね。失礼します。」



そういって僕の部屋から去っていく音和さんの後ろ姿が、

なんだか儚く見えた。





_________もっと近づきたいって思うのは、おこがましい事なのかな。



…こんな感情、初めてだよ。




✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

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みるきゅん(プロフ) - ヤミさん» わたしもフロイくん大好きです(;_;)更新なかなか出来ず申し訳ありません、、気長に待って頂けると幸いです(;_;) (2019年9月21日 16時) (レス) id: c45874ae09 (このIDを非表示/違反報告)
みるきゅん(プロフ) - ユピナさん» なかなか忙しくて更新出来ず申し訳ありません(;_;)そうだったのですね!!奇跡だなんてこちらも嬉しい限りです(><) (2019年9月21日 16時) (レス) id: c45874ae09 (このIDを非表示/違反報告)
ヤミ - 私の推しなんですよ!フロイくんのメイドになりたいです!笑 これからも読ませていただきます!これからも更新されるの楽しみにしてますね! (2019年9月17日 13時) (レス) id: 2c1f5ba952 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ - 誕生日、私6月12日なんですけど!いや、マジですか!作者様!この作品に、キセキを感じました! (2019年9月2日 17時) (レス) id: 7040d669ea (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 渡邊妃葵*さん» それもありますね!めっちゃ気になります!! (2019年7月13日 14時) (レス) id: ec2826e7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邊妃葵* | 作成日時:2019年7月12日 18時

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