永きを生きる者達の懸念 ページ4
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ユウside
｢ーー本当に、行ってしまうのかい？｣
そして、出立の日。
私物は全部転移魔法で寮に送った。
移動はアイに遭遇しない、夜の間。
仮に遭遇しても、後ろにはツノ太郎が居る。
グリムも肩に乗せた。
そうして忘れ物が無いか確認し終えた頃、不意にゴーストさん達が話し掛けて来た。
皆揃って心配そうな顔をしている。
｢そりゃあこんな環境から抜け出せたのは儂らとしても喜ばしいし、協力出来ないのを歯痒く思っていたんじゃが…｣
ゴーストさん達は事情を知るや否や、皆一斉に協力を申し出てくれた。
けれど、彼等は今のところアイの標的にはなっていない。
最も狙われる可能性のあるグリムは私が日中出来る限り傍に居る。
巻き込んだら申し訳無いから、と強く願えば不安そうにしながらも引き下がってくれた。
けれども、今は何故か。
ゴーストさん達、それも中心にいる年配のゴーストさんはこの中でも特に不安そうにしていた。
害は無いと事前に伝えたおかげか、後ろにいるツノ太郎は黙ったままだ。
けれども、何か気になるのか後ろのツノ太郎にチラチラと視線を送っている。
まるで何か、言いづらい事があるかのように。
｢……大丈夫ですよ、ゴーストさん達｣
｢ぬ？｣
｢確かに此処での生活は辛かったけど、グリムが居てゴーストさん達が居るこの生活も私は大好きだったんです。
だから、もう、大丈夫です｣
私は、差し伸べられた手を取ったから。
そう言外に伝えたら、安心したような顔でため息をついた。
けれども、まだ何か隠してる気がする。
それを探るのは恐らく野暮だろう。
｢…別れの挨拶は済んだか？｣
｢あぁうん、大丈夫です。
じゃあ、ゴーストさん達ーー｣
そう言い残し、ヒラリと手を振ってパッと転移魔法で彼等の前から消えた。
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side無し
ーー嗚呼、忠告も警告も出来ないとはなんと歯痒い事だろうか。
ユウの事は哀れに思いながらも好ましく思っていたのに、背後にいる妖精王の圧に戦き何も言う事が出来なかった。
ゴースト達は皆長生き、といえば少し文脈的におかしいところがあるかもしれないが。
この中でも一等年配のゴーストは、二人が消えた虚空を見つめながら心配そうにこう呟く。
｢なぁ、ユウちゃん｣
｢君が受けている呪いは、古い古い妖精王の呪いだよーーー……｣
想いと呪いは比例する。
そんな事、知りたくなんて無かった。
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サッポロポテイトゥ - 最高です！リクなのですが‥わ、私オクタが大好物でして‥少し絡んで欲しいです！この話とても面白く、目からオアシスメーカーですー (2023年1月19日 13時) (
レス) @page5 id: 186cc97eda (このIDを非表示/違反報告)
マロ汰(プロフ) - 葉月さん» わー一番乗りおめでとうございます！続編も引き続き頑張って行くので、よろしくお願いします(*´∀`)♪ (2022年12月26日 22時) (レス) @page8 id: 12860d964e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 評価とお気に入りの一人目は私が頂きました！！マロ汰様の文章や内容どれも大好きなので続編も更新楽しみに待機しております！！ (2022年12月26日 16時) (レス) id: 7976f6f747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マロ汰 | 作成日時：2022年12月26日 16時
