マサイside ページ9
マサイside
「マサイに相談にしたい事があるんだけど」
家の前まで送ると、呼び止められ
俯いたAにそう切り出される
「ん?相談ならいつでも乗るけど?」
シルクがいると出来ない相談なのだろうか?
Aはありがとう、と呟き、顔を上げる
「…わたしね、いろいろ落ち着いたら、好きな人に告白する。」
俺の心境は複雑だ
でもAに返す言葉は決まっている。
「…そっか。全力で応援する。」
「相手が誰でも?」
Aは俺を見つめ不安そうに呟く
「モトキとシルクに堂々と紹介できる男なら」
モトキとシルクが認める男なら、
問題なく俺も祝福できる
「それなら大丈夫。2人もちゃんと知ってるし、
マサイもよく知ってる人だから」
メンバーのうちの誰かなのだろうか?
近すぎて見るのは辛いかもしれないが
メンバーであれば一番安心できる
「…いい返事、もらえるといいな」
「うん。
今度マサイが好きだよって告白するから、
マサイに振られたらまた相談にのってね?」
Aはいたずらっぽく笑い、玄関の扉を開ける
「………は?」
「あ、これは告白じゃないから、
今は返事いらないよ。
送ってくれてありがとう。おやすみ〜」
俺に何も言葉を言わせないまま、
ばたんと扉が閉められる。
混乱している頭を押さえ、
Aの言葉を反芻する。
(…俺が好き?)
好きと言われたが、これは告白じゃないらしい
状況を飲み込む時間が必要だ
家で待っているシルクを思い浮かべ、
Aの家の前から歩き出す。
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時