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シルクside ページ49

シルクside

「案件班も観光班もおつかれー!
明日1日は観光を楽しもう!
かんぱーい!」

俺の乾杯の音頭で、
フィッシャーズ全員がジョッキを合わせる。

「やっぱ旅先はいいな」

「ね、最近地元の居酒屋はゆっくりできないもん」

マサイとAの発言に全員が同意する。
公表してないのに地元がバレつつあり、
視聴者に声をかけられる事が増えてきて、
元同級生たち見つかって集られる事もある。

地元は好きだが、いい事ばかりじゃないのが現状だ。

「あ、ごめん。愚痴っぽくなっちゃった
シルク、楽しい話題に変えて〜」

「あ、マサイ、朝の件今言っちゃえよ」
こそっと隣のマサイに耳打ちすると、
マサイがAと立ち上がる。

「あー、俺とAから報告がある」

「お、ついにサブリーダー就任か?」

ンダホの言葉にモトキ以外のメンバーからガヤと拍手が送られる。

「…ごめん、サブリーダーにはなりません!」

Aが深く頭を下げると個室内がしんと静まり、
え?なんで?とメンバーから疑問が上がる。

「わたしとマサイは婚約しました」

Aとマサイが左手をみんなに見せるようなポーズをとる。
よく芸能人がやってる、指輪を見せつけるようなポーズだ。

「…指輪ねぇけど?」

まさかアホにしか見えない指輪なんだろうか?

「…今度、2人で選びにいく」

マサイの発言にメンバーが脱力してるのが見える。
じゃあなんでそのポーズしたんだよ。
Aとマサイの抜けっぷりに突っ込む気が起きない。

「…色々言いたいんだけど、まぁ置いといて、
婚約とサブリーダー就任は関係あるのか?」

「んー…わたしは女だから、
ずっと今みたいに活動するのは難しいと思う。
今の働きを今後の先払いみたいな感じで収めて欲しい」

「あー…そうだよな」

婚約、結婚だけではなく、その先も見据えれば
確かに当たり前のことだった。

「婚約期間は長めにとる予定だから、
それまではこれまで通りやるね」

「出来るなら少しずつでいいから、
Aの仕事の引き継ぎをしてもらいたい」

撮影、編集、事務所との細かい打ち合わせ、
イベントの企画、スケジュールの調整。
Aはマサイと共に多くの役割を担ってる。
いきなり抜けたらかなり困るだろう。

みんな納得したのか深く頷く。

「…マサイとAに言う事があるな?」

メンバー全員を見回すとみんながハッとする。
そして笑顔で息を揃える。


「「「「「「おめでとう!」」」」」」

続編について※6/3追加→←・



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設定タグ:マサイ , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時

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