バカ女、ちょっと黙ってくれない？ ページ21
TH「ヌナ、リンちゃんがいるけど気にしないでね。」
「うん、大丈夫。」
JK「俺たちが、いますから。」
三人が力強くうなずいた
リ「おかえりぃ。」
玄関のドアを開けると、リンちゃんが立っていた
露出高めの恰好で、甘ったるい猫撫で声
リ「ぷっ(笑)コスプレですか？」
上から下に視線を這わせて、ケラケラ笑う
リ「似合わなすぎ。」
スタスタと自室へと向かったリンさん
こういう時、同室とか本当に勘弁してほしい
心配そうな三人に見送られながら自室へ入った途端、怒鳴られた
リ「何その恰好して。もしかして、色仕掛けとかして彼らに取り入るつもり？無駄、無駄。全然似合ってないし、不細工は不細工のまま。身の丈知れば？不愉快すぎるし、さっさと辞めろよ。」
彼女を無視して、キャリーケースに自分の荷物を詰めていく
リ「ようやく出て行く気になったの？はぁ、清々する。本当、迷惑だったんだよね〜。」
「バカ女、ちょっと黙ってくれない？」
リ「バカ女？それ、誰のことよ！！」
あ、しまった。心の声が漏れたらしい
投げつけられた枕が背中に当たったけれど、無視して荷物を詰める
リ「絶対、首にしてやる。」
「首は、あなたの方かもよ。」
リンさんをバカにするように、鼻で笑ってやった
唇を噛みしめ悔しそうに表情を歪める彼女
リ「さっさと出ていけ。大嫌い！！」
そう言いながら近づいて来たと思ったら、思いきり頬をぶたれた
当たり所が悪かったのか、口の端がジンジンしている
キャリーケース3個分を部屋の外へと運び出すと、ドアの前にグクが立っていた
JK「俺の部屋、空いているベッドがあるから使って？」
私の返事を待たずに、キャリーケースを黙々と自室へ運び入れていく
「グク、ありがとう。いっ。」
笑いかけたら、口の端がピリッと痛んだ
JK「ヌナ。」
どうしてグクが、泣いているの？
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作者名：薫
| 作成日時：2017年12月4日 13時
