ほんのり甘いミルクの匂い ページ38
JM「ふぅー、難しい。」
深夜1時を少し回ったところ、誰もいないリビングのソファーで頭を抱えていた
グーンと伸びをして、ソファーに体を預ける
JM「どうしよう、うまく言えるかなぁ。」
明日は、生放送で日本のARMYに向けてのコメントを俺が言うことになって
でも、上手く言えなくて困っていた
もうみんな寝ちゃっているし、起こすのは悪いし
コメントが書かれた用紙を熱心に見返す
「そこの言い回し、おかしいですよ。あと、今の発音もちょっと違いますね。」
ひょいっと背後から、いきなり現れたAさん
JM「ひぃっ。」
びっくりして変な声が出てしまった
「驚かせて、すみません。」
JM「いいえ、大丈夫です。あの、どこが変ですか？」
「ええっと、」
背もたれを乗り越えて隣に座るAさん
「ちょっといいですか。」
この時間に起きているってことは、お風呂ついでに掃除までしてくれていたのかな
今までのこと、まだAさんに謝れてない
テヒョナたちは、初めの頃が嘘のように仲良くしているのに
コメント用紙を真剣に見ているAさんの横顔・・・って、距離近くない？
俺の手元を覗き込んでいる体勢だから、お互いの肩が触れ合っている
「・・・いい香り。」
ほんのり甘いミルクの匂い、気持ちが落ち着くなぁ
ボソッと呟いた俺の言葉、集中しているAさんには聞こえていない
「―――なので、こっちの言い回しの方がいいですよ。」
JM「・・・。」
「ジミンさん？」
JM「は、はい。」
「起きていたんですね。」
JM「起きていますよ。目、開いているでしょ。」
ほらって、指を使って両目を大きく開いた
「別に、そういう意味で言ったわけじゃないですよ(笑)」
俺の顔を見て、ケラケラ笑っているAさん
楽しそうに笑う姿、気づけば一緒に笑ってしまっていた
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作者名：薫
| 作成日時：2017年12月4日 13時
