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〈 CONAN side 〉
今朝、Aさんを見送ってから随分と時間が経った。
安室さんはずっとパソコンで作業をしているし、博士の様子を見に行こうにも熱中してインターホンに気づかないのか鍵を開けてもらえない。
「あ"〜〜っ！暇だ……」
手持ち無沙汰で、とにかく時間が経つのが遅く感じる。クッションに背中から倒れ込み、天井を見上げて物思いにふけた。
(早くAさん帰ってこねえかなあ…)
もういっそ、寝てしまおうかと目を瞑った。
そんな時、ポケットの中に入れていた携帯の着信音が鳴る。
ディスプレイに表示された名前は、たった今考えていたAさんで。
今はまだ実習中のはず、それなのに着信があるなんて彼女の身に何かが起こったに違いない。
横たえていた体を起こす。
それが鳴り止まないうちに、急いで通話ボタンをタップした。
募る不安を抱きながらも、恐る恐る電話の向こうにいる彼女に声をかけた。
「…もしもし、Aさん？」
「もしもし……コナンくん？ごめん……」
涙声にも聞こえる声を耳にして、自分の顔が歪むのがわかる。
何に対して謝っているんだ、と論点のズレた思考を遮るように
「……助けて、お願い…」
漏れた静かな叫びが、俺の鼓膜を揺らした。
嫌な予感は的中してしまったようだ。
Aさんに「今すぐ行くから、待ってて！」と伝えて電話を切った。
乱雑に携帯をポケットに突っ込むと、急いで安室さんのいる部屋に駆け込む。
「安室さん！！車出して！！」
「どうした、コナンくん。そんなに慌てて」
驚いたように目を見開いて、こちらを見る。
説明をしようにも、向こうの状況だって詳しくは聞いていないのだ。
それに、そんな悠長な事をしてる場合ではない。
「Aさんが大変なんだ！！」
「……っ、なんだって？！」
安室さんの顔が強ばる、完全に仕事モードに近いオーラを纏った。
机の上に置いていた車の鍵を手に取って、俺の方に振り向く。
「……急ごう、コナンくん」
「……うん」
静かな声に、怒りと焦りのようなものを感じて。自分もそれに静かに返した。
颯爽と車へ向かっていくその後ろ姿は、頼もしいようで、どこか哀しそうな。
安室さんがAさんに向けているだろう感情に、かつて自分も似たようなものを感じたことがあった。
と言うよりかは、現在進行形で。
守らなければならないヒト。
だけど、その人に伝えてはならないコト。
酷似した状況を思い、密かに俺は胸を押さえた。
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天桜＊(プロフ) - キリさん» はじめまして！コメントありがとうございます！！そうなんですか！嬉しいです〜！これから続編なのでそちらもよろしくお願いします！ (2019年7月13日 18時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
キリ(プロフ) - はじめまして！とても面白くて一気に読んでしまいました！これからも応援しています！ (2019年7月13日 17時) (レス) id: c2c9e9fdb1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！そういう事です〜！！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 質問なんですけど、これ目暮警部もトリップしてるってことですか？ (2019年7月8日 12時) (レス) id: f755b3d80f (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます！私もそれを狙っていたので喜んでいただけて良かったです〜！！頑張ります！！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
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