ネリア(ｵﾘｷｬﾗ)まとめ (ページ10)

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ｵﾊﾖｳ俺のｻﾖｳﾅﾗ(前編) ページ10

「ボスッ!!書類だぁ！」
『うるせぇ』
「ボス～、ﾜｲﾝ飲みすぎはﾀﾞﾒよ～?」
『分かってる』
「ボスー、任務からタダイマですー」
『…あぁ』
「報酬はあっちに振り込んどいて」
『もう済ませた』

＿あの日々を、

もう繰り返さない＿...

+-+-+-+-+

+全てﾎﾞｽ視線
+多少色々注意
+ボスの過去物語です
+妙に長いです

善 ---ｵﾊﾖｳ---

「…ま、菘也さま」

『……ん』

春休み明け。
家のﾒｲﾄﾞに起こされ、重い体を起こす｡
今日は五年生に上がる日で、クラス替えとかするらしい。

「菘也さま、制服ご用意しました」

『……ん…ありがと』

笑顔で制服を渡されて、目を軽く擦りながら受け取る。

俺がベッドから出ると、数人が出てきて服を着替えされられる。
外出しない俺は着替えの時肌の色が気になってしまう。
着替えさせられると、下の階へと続く階段を降りる。

「おはよ、菘也」
『おはよう母様､おはよう父様』

いつもの会話をすると、父様の横の椅子に座る。
此処だけ見れば、どこにでもある普通の家庭。

歯磨きも準備も終えると鞄を持ち外に出る。

執事はにっこり笑ってこう言った。

「いってらっしゃい、坊っちゃん」

優しい微笑みを見せてくれる、昔から居たこの執事は俺にとってはおじいちゃん。

俺も執事に優しく微笑み執事の頬にｷｽを落とすと、言葉を返す。

「いってきます」

それを見た運転手が優しく微笑んだ。

◇◆◇◆◇◆

長い始業式も終わり皆がわいわい話をしている中俺は新しい教室でﾎﾟﾂﾝと独り座っていた。
別に友達が居ない訳じゃないけど、
ずっと一緒っていう奴は居ない。
基本、友情とか親友とかってどうでもいい。

『＿誰か話し掛けてくる子居ないかな』

わいわいと騒がしい教室からは俺の小さな発言は聞こえないようで、かき消された。

＊

「今日は新しいクラスだし、自己紹介をします！私は担任の…」

確か転校生が来たって言ってたけど、何処にいるんだろ。

「じゃあ…其処の子、紹介宜しく！」

どよっ、とした教室で指されたのは＿

『……俺』

ｼｰﾝとした教室内でｶﾞﾀﾝ、と椅子の音がする。

『……東條、菘也(ﾄｳｼﾞｮｳｼｭｳﾔ)』

小さめの声で言えば、拍手がなり響き後ろの人が立つ。

「…僕は東城萩太(ﾄｳｼﾞｮｳｼｭｳﾀ)!宜しくね！」

どよっと教室が驚く。
「萩太」が席に座り俺が目を細めるとﾄﾝﾄﾝ、と優しく肩が叩かれた。

後ろを向けば『萩太』。

「宜しくね!」

そのにっこりした笑顔を見ると、俺は苦笑いをした。