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(佐久間side)
何か一つ、叶えてあげる。
そう告げたら、彼女は俺の前で唸りながら考え続けている。
一瞬何かを思いついた顔をして、嫌な予感がしたから「結婚は認めないからね。」と言ったらシュンと小さくなってしまった。
どの口が言うんだ、とは思うけど、これは譲れないからしょうがない。
何を要求されるんだろう…
宝石？着物？高いドレス？
なんだか違和感は感じるけど、彼女はお嬢様育ちの筈だし、そこそこ良い値段いきそうだなぁ…
なんて考えていると、
『あ、あの、たまにで良いので、ご飯食べて欲しいです…』
ごはん…あれか、俺がずっと食べないで、無視してた…
初日から感じてた、でも見ないフリをしてた、罪悪感が溢れ出す。
黙り込んだ俺に怯えながら、目の前の彼女は絞り出すように喋った。
『ご飯まで…無視、されるのは…辛いです…』
目の前の彼女は俯いてしまっている。
そうだよな、俺が要求した事のせいで、彼女は今外界と遮断されている。
俺が禁止しているから誰にも会えず、俺が居ないから誰とも喋れず、手作りのご飯は一晩中放置され。
ちょっと想像するだけで病みそうになる。
いくら諦めて欲しくても、これはやりすぎだ。
「分かった、仕事が忙しくて、あんまり時間は取れないけど、ちゃんと作ってくれたご飯は食べるよ。」
『ほ、ほんとですか…！』
ぱああぁ、と顔を輝かせる。
初めて見た笑顔に、ちょっと可愛いな、なんて思ってしまう。
いや、待て、絆されるな、俺。
軽く深呼吸して、気持ちを入れ替える。
「うん、昨日も作ってくれたの？今日は休みだし、今から食べようかな。」
そう伝えると、目の前の彼女は嬉しそうに立ち上がり、『温めてきますね！』とキッチンへ走って行った。
彼女の後ろ姿に一応釘はさす。
「おれ、絆されたわけじゃないからね！」
酷い事言ってるな、また落ち込んじゃうかな、と思ったが、予想に反して帰ってきた声は元気そうであった。
『はーい！頑張りまーーーす！！！』
なんだそれ、小さく笑ってしまう。
そのあと食べたハンバーグは、今まで無視してきた事を後悔するくらいには美味しかった。
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ゆい - SnowMan全然知らないで読んだんですけどめちゃ萌えました… (11月25日 14時) (
レス) @page28 id: 8d474f6144 (このIDを非表示/違反報告)
hann(プロフ) - りーぼーさん» お読み頂いてありがとうございます。ご心配おかけでしてごめんなさい💦わーーーー！ごめんなさい、dm解放してなかった…させて頂きました😆✨ (2021年11月4日 22時) (レス) id: c4f3d3f59e (このIDを非表示/違反報告)
りーぼー - hannさん、はじめまして！占ツク読ませて頂きました！大好きな推しのお話だったんですが最初は佐久間くんが意地悪だったのでどうなるか心配でした😭あ、実はTwitterのメッセージ送ったの私なんですがdm送る場所がなくてこちらに返信しました！ (2021年11月4日 22時) (レス) id: 0035580915 (このIDを非表示/違反報告)
hann(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！泣けたって言われるのめっちゃ、嬉しいです！自分の小説は泣けるか分からなくて…ほんと、たくさん褒めて頂いてありがとうございます…！励みになります… (2021年10月22日 22時) (レス) id: c4f3d3f59e (このIDを非表示/違反報告)
hann(プロフ) - はなみさん» コメントありがとうございます！佐久間さん、リアルでも納戸知らなそうだな…？と思いついたネタです笑 佐久間さん、どんどん絆されていきますよ〜！ (2021年10月22日 22時) (レス) @page44 id: c4f3d3f59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hann
| 作成日時：2021年10月12日 10時
