･すれ違っていた者達 ページ27
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文化祭1日目,クラス前のには行列が出来る程に評判がよかった。
気付けば交代の時間。俺は春一と交代すると隣で友也も雪菜と交代していた。
友「孝ー!!」
元気よく走ってくる声と音を,着替えながら冷静に聞いていた。
友「俺のライブに絶対来い,絶対だぞ‼」
念を押すように"絶対"を2度言う友也。
俺が1度もライブに来なかった日などないのにな…
"信用が失われているんだな,当然か"
ゆっくりとした足取りで軽音楽部のライブが行われる体育館へ行くと,大勢の生徒で埋め尽くされていた。
着いたのと同時に暗くなり,ステージにスポットライトが当たる。
スポットライトに照らされた友也は,まるで別人だった。
歌が始まると熱気に包まれ,体育館は一気にライブ会場へと変わっていく。
歌の途中,友也が会場にいる皆に指差しするようなポーズを取ると更に盛り上がる。
勘違いだとは思うが,俺に向けられているように見えた…
そんな事,あるはずないのにな。
ーーーー
外はすっかり暗くなり,文化祭1日目が終わろうとしていた。
屋上で待っていると勢い良く階段を登ってくる音が聞こえ,息を切らした友也が笑いながら俺に近寄ってくる。
友「それで…話って何？」
…俺はずっと後悔していた,あの日の告白からずっとだ。
自分の気持ちに嘘をついた挙句,傷つけた…
"もう嘘をつくのはやめよう"
孝「友也…実は…」
友「俺,孝に言わなきゃいけないことがあるんだ」
俺の覚悟を他所に友也が口を開く。
最悪なシナリオが頭に浮かんだ,やめてくれ…聞きたくない。
友「俺…孝の事が好き!大好きだ!!」
大きな声で顔を真っ赤にして伝える姿はきっと
夢ではないと願いたい…夢ならどうか覚めないでくれ。
震える身体をギュッと抱きしめる…
始めて感じる友也の体温は,火傷してしまう程に暑くなっていた。
孝「俺も…友也の事を愛している」
腕の中で小さな身体が大袈裟に反応する。
抱きしめた腕を緩めると,さっきよりも赤くした友也が目を潤ませながら俺を見る。
孝「今日は俺が告白しようと思っていたのを…まさか先に言われるとはな」
フフッと悪戯っぽく笑うと,ムスッとした顔で睨みつけられた。
…分かりやすくて可愛いな。
孝「友也…俺はお前がほしい,俺の傍で笑って泣いて…たくさんの思い出を作ってほしい」
「うん」と大きく頷いた友也を再度抱きしめる。
君の声や温もり…全てを俺は愛していきたい。
愛した人が君で本当によかった。
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
