･真実と答え※ ページ18
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テストも終わり寮に帰ろうとすると,突然スマホが鳴ると紅葉からの電話だった。
ドアを開け,教卓の上で脚を組んでスマホを弄る姿を見つけると歩みを進めた。
春「話って何？」
紅「待ってたよ,春くん♡」
ピョンっと教卓から降りると,小さな身体がいきなり俺の身体を床に押し倒す。
勢いのまま唇を奪われると,舌を入れる行為を拒むが抵抗虚しく舌が絡み合う。
春「んっ!やめ…ろ」
紅「ふ……ぅんっ♡」
跨る小さな身体を押しのけようと力を込めるが,全く力が出ずされるがままになっていた。
紅葉のキスに翻弄されると,唇が離れた時には唾液が糸を引いていた。
春「紅葉…一体,何なんだよ」
紅「春くんとねぇ,ちゅーしたかったの」
身勝手過ぎる行為に俺は何も言えなかったのは,
息を整える事が精一杯だったからだ。
紅「ぼくね,春くんに言わなきゃいけないことがあるの」
熱を含んだ瞳で見つめられ,正直吸い込まれても可笑しくないと思ってた…
紅「…春くんが好き,大好きなの」
紅葉からの"好き"と言う言葉に,俺は何も驚く事はなかった。
…知っていた。話に聞いていた程度だが,今の告白でそれは真実へと変わった。
ごめん紅葉,今の俺には答えられない…
"俺にはもういるから…"
何も言わずに下を向いていると,落ちていたスマホ拾い俺の方を見る。
紅「…春くんとキス出来てよかった」
最初に比べその声は寂しそうだった…
俺には紅葉が何故キスをしたのか,知る事さえ許されなかったのだろう。
1人残された教室で静かに目を閉じると,教室の外から泣いている声が聞こえていた…
ーーーー
紅葉からの連絡をもとにその場に行くと,本人とは別の人が待っていた。
夏「…遅え」
重たい腰を上げ僕の方へ近づくと,スマホを机の上に置くと何やら小さく聞こえてきた。
『紅葉…一体,何なんだよ』
『春くんとねぇ,ちゅーしたかったの』
雪「…っ!!」
2人の荒い息遣い,何度も聞こえた重ねる音に僕はただ強く噛み締めていた。
…紅葉が春の事を好きなのは知っていた。
だから応援してあげないといけないと思った。
"何でこんなにも胸が苦しいの？"
その場に座り込むと,静かにハンカチを差し出され涙を隠す為に必死に目元を押さえる。
込み上げてくる感情は何なのか…
答えはすぐに分かった。でも僕はどうしたらいいのだろう…
背中に触れる優しい手が,僕の答えを後押ししてくれているように感じた。
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
