実験一日目 矢車菊 ページ3
私が初めて実験をされた日、といえばいいのだろうか・・・
最後みた夢から目を覚ますと、頭が真っ白で知っていたことも忘れていて夢の事だけを覚えていた
私は何故か真っ白な病室のようなところにいた
そうすると男が覗き込み声をかけてきた
その男の髪は白く、真っ赤な目をしていた。
「目が覚めたんだね、おはよう」
ベッドから体を起こす。腕には沢山の点滴が打たれていた
「ここは君の部屋だよ、今日から一緒にここで実験をするんだ」
「実験・・・?」
私が尋ねると男は不思議なことを言った
「そう、君を作るための実験」
「あなたは誰?」
「いつかまた、三人で星を見に行こう」
男はたった一つ私が覚えていた、兄様と兄様の言っていた言葉を吐いた
「これでわかる?」
「兄様なの?」
「それはどうだろうね」
不思議な雰囲気の人だった。でもどこか懐かしくて・・・
目を伏せた男は大好きだった兄様にそっくりだった
「君はね___」
そうしてふいに男は私は一番知りたかったことを優しく告げた
「君の名前は‘‘白’’(きよ)だ」
その時私はどんな顔をしていただろうか、
思い出した、私の存在を
「君は、白として僕と生きていくんだよ」
男は涙を流しながら微笑んだ。
私はいつになっても泣いている理由は分からないけど、涙の色で分かった
この人は兄様だ
兄様は私に抱きつきこういった
「僕が教えてあげる」
ふと見えた窓際の花瓶には矢車菊が飾られていた
【矢車菊】
花言葉 「教育」
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リン(プロフ) - ねんねこさん» 返信遅くなり、申し訳ございません!!綺麗で儚く美しい文章を綴りたいと思い作った小説であったので伝わってとても嬉しいですヾ(*´∀`*)ノ更新ももっと早くできるよう努力しますね!良ければこれからもよろしくお願いします!! (2018年11月23日 17時) (レス) id: 36ae7035f1 (このIDを非表示/違反報告)
ねんねこ(プロフ) - えっすごい面白いというか文が素敵…!花言葉等も凝っていて素晴らしいです!お気に入り追加しちゃいました…続き見たいです! (2018年11月6日 3時) (レス) id: b2f2509cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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