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白線 ページ4

「A……____っ上ッ!!」


「えっ!!」


驚いた顔をする夏兄が一瞬で遠くなる。


気づけば宙に浮いて、ギチギチと体を白く硬いもので拘束されていた。


「何これ…白線っ!?」


「おォッと喋るなよお嬢ちゃん。
ここで殺されたくなきゃ黙ってろ。」


全身を白線で覆った気味の悪い男がケタケタと笑っていた。

涎が流れているのも気にせず、じっと明後日の方を見ている様子からピンときた。




この敵は、個性ブースト薬をやってる。

市場に出回っている数は減ってるらしいけど、十中八九粗悪品だろう。



鋼川先生と一緒にいたお医者さんも、たまにブースト剤を打った人間が搬送されてくると言っていた。




粗悪品であればあるほど、副作用が強くなり正常な思考ができなくなる。


「まァ、大抵ブースト剤をやる奴は度胸試しか、元から精神疾患があるかの二択さ。」

お医者さんはそう言ってたけど、この敵は間違いなく後者だ。




「A!」


白線の矢印が私の眼前に迫る。

目を貫かれそうな距離に冷や汗が出る。



「夏兄逃げてっ!お願い!!誰かヒー「黙れェっ!!」



「イっ……」痛い。そんな簡単な言葉も出ないほど締め上げられる。




白線の硬く冷たい感触がコート越しにも伝わってきた。

肋骨が嫌な音で軋んでる。


涙でぼやけた視界にやけに眩しく熱く街頭の光が差し込む。



「お前らエンデヴァーの子供だろ?
羨ましいぜ、いい暮らししてよォ……」




「お前らがいないと、エンデヴァーは俺を殺してくれない。俺の憧れの為にお前らを俺は殺すんだ。





……さァおでましだ……」

一台の車の前で、敵は舞台役者のように堂々と叫ぶ。

「良い家に住んでるな、エンデヴァー!!」





「彼を離せ!」



派手な炎をあげながら飛び出してきた父。




夏兄はあくまで救ける対象の一般人被害者らしい。






「俺を覚えているか、エンデヴァー!!」



敵は聞く耳を持たず、勝手に身の上を語り始める。

エンディングと名乗る敵は、七年前に逮捕されてから父に憧れ、執着し始めた。



「俺は何も守るものなんてない!
コイツらを殺すから、頼むよエンデヴァー!



今度は間違えないでくれ!…俺を殺してくれ」

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爪楊枝 - 読んでいて、すごく楽しいです!! (5時間前) (レス) @page30 id: ee4a2d718e (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - アップルパイさん» ありがとうございます!感情移入して読んでくださりとても嬉しいです!亀更新ですがこれからもよろしくお願いします。 (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - 名無し47183号さん» ありがとうございます!亀更新で本当に申し訳ありません…!これからも応援していただけると幸いです! (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - 錫也さん» ありがとうございます!荼毘くんと逃避行していたら今頃…… ご愛読ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき団子(プロフ) - 錫也さん» ありがとうございます!荼毘くんと逃避行していたら今頃…… ご愛読ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2月17日 0時) (レス) id: 2a377f2d71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅つき団子 | 作成日時:2023年3月7日 17時

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