先輩！だいすk「うるさいんだけど」そんなところも好きです！【そらる】

つづき ページ19

そらるさいど

どこだよっ
見つかんない

探せるところはほとんど探したはず

でも

探してないところがひとつだけある

今は使われていない体育館倉庫だ


まさか、そこに？

あの倉庫は外からしか鍵が開け閉めできないはず
そんなところにとじこめられたら？

どうなる？

熱中症？

Aはどうなんの？

行くしかないよね




ついたっ、倉庫
鍵は当然かかっている

Aがいるかいないかは別にして

そもそも、A、叶ちゃんとか、まふのとこにいるんじゃないかという考えはよぎった

が、


叶ちゃんとかがAのことを見つけたら
俺が探してることをいい、それを聞いたAは
必ず俺に連絡してくるはず


あれ？
なんで俺、Aのこと信用してるんだ？

なんで、こんなに心配してるんだ？

分からない
でも
心配するのは人間として普通のことだろ



ガチャガチャ

ギー


｢!?｣

Aが倒れている

思考が停止した

でも、本能がこいつを助けないと
あとで後悔するぞ、と言っているかのように

体は勝手に動いていた

｢A！A！おいしっかりしろA！｣
『ん、そらるせん、ぱい？』
｢そうだよ、そらるさんだよ？｣
『のど、かわきました』

ちょうどいい、探す前に買ったお茶がある

ぬるいか
でも、まず水分をとらせよう

｢はい、自分でのめる？｣
『は、はい。なんとか』

ごくごくっ

『はーっ、おいしいです。』
｢それは、よかった｣

『先輩こそ、大丈夫ですか？』

へ？

｢なにが？｣
『汗、凄いかいてますよ？』
｢ほんとに？｣
『はい』

汗なんて気にしてなかった

Aを見つけることに精一杯で

『もしかして、私のこと、一生懸命
探してくれてたんですか？』


『って！こんなこといっちゃダメですよね！
今、暑いですもんね！そう、ですよね…』

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