ただの追っかけ4 ページ5
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｢っあ〜、最高だった…｣
｢ね、やばかったよ。キラキラしてた｣
｢来てよかったでしょ〜｣
｢うん、ありがとう｣
｢ん〜いいってことよ〜…｣
ライブが終わり、時間も遅くなってしまったし近くのホテルに泊まることにした
荷物を置いてすぐ、ベッドに仰向けに倒れた山本の横に突っ立ったままの私。
これ山本寝そうじゃない？
…寝てない？
｢山本〜｣
返事はない。…寝たね。
ライブのせいか、身体が興奮しててこれは眠れそうにないし、1回外出て身体冷やそうかなぁ…
｢うぅ、さむ。｣
コートを羽織って夜の街へ出て近くに腰かける
冬ということもあり、身体の火照りもすぐに冷めた。
…ただ、これはちょっとミスったかもなぁ。
なんかキスしてるカップルばかりだと思えば私が座っていたのはでかいツリーの下
いや、1人でここに座ってたとか悲しすぎる…
｢おねーさん、ひとり？｣
｢…｣
｢ちょちょ、無視しないでよ｣
タバコ臭い不潔な男に腕を掴まれる
…最悪だ
｢せっかくの聖夜だしイイコトしようよ｣
｢…あの、｣
黙ってくださいって言おうとした瞬間だった
反対側から手を引かれ、その場から離れられた
人混みの中をスルスルと引っ張っていく誰か、
｢ちょ、ちょ、待ってください！｣
｢よし、ここの辺ならええやろ、…急に引っ張ってしもたけど怪我してへん？｣
｢してないぃ、…………おうかっ！！！｣
はっ！と自分の口を塞ぐ
今、私を引っ張った目の前にいる人は。
さっきキラキラ輝いていた＿＿＿桜河こはくだった
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作者名：はなちゃ | 作成日時：2021年6月26日 21時
