そのなな ページ7
「あ、いたいた。斉藤さ〜〜ん。Aちゃん来たで。」
……来たで？もしかして、坂田さんは。
「あら、あなたがAちゃん？」
坂田さんの呼びかけで出てきた、スタイルが良くて足も長くて綺麗な看護師さん。……そりゃ志麻くんのお気に入りだよ。
「志麻くんから預かってたものはこれよ。」
そういって手渡されたのはメモ帳一枚とネックレス。
「正解。坂田に案内してもらえた？斉藤さん綺麗やろ、俺の最推しやねん。」
「俺の髪色と同じやつ、母さんに手伝ってもらって作ってみたわ。色白いAに絶対似合う思ったんよ、俺の形見やと思って付けてな。」
ガラスドームの中に紫の石がいくつか入ってて。彼が不器用だからか、所々ガタガタしてる所もある。けれど、この世界にひとつしかない。私のために作られたもの。
「俺、志麻くんに頼まれててな。志麻くんにもしもの事があった時Aちゃんがちゃんとメモを探してくれるか見といてや、って。」
後ろつけ回すんは変態みたいやったけど、Aちゃんが階段から落ちんでよかったわ。なんて笑う坂田さんにつられて笑う。
「クイズはここで終わるんじゃなかったのよ。志麻くんあなたが寂しくないように沢山作りたいって言ってたもの。」
彼すっごく考えてたわ、たまに知恵熱出しながらね。と優しく教えてくれる斉藤さんは続けてネックレス、付けてあげる。といって私の後ろに回った。
ヒヤリ、とガラスドームは冷たいのに何処か暖かく感じる。一生大切にするよ、志麻くん。片時も離さないって約束する。
「さ、Aちゃん。病室戻ろか？着いてくで〜」
斉藤さんにお礼をして。またしても着いてきてくれる坂田さんに手を引かれながら志麻くんとの思い出が詰まった病室へと帰る。
そこからはあまり会話はなかった。でも、
病室の前についた途端に坂田さんが
「なあ、Aちゃん。どんだけ辛くても死ねへんくなっちゃったね。」
彼は他人の気持ちを読み取る力がずば抜けてるんだろう。子供たちに怖がられないように、溶け込めるように普段は隠してるだけで本当の彼はとても賢いのかもしれない。
「Aちゃんは大丈夫、って思ってるけど。やったあかんことするんやったら俺、怒るからな？」
さっきまでの笑顔はどこへやら。何もかも飲み込むような目と、横一直線に結ばれた口。
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すめらぎ しき(プロフ) - ぺるはむさん» えっそんなこと言っていただけて嬉しいですありがとうございます.......！！ (2019年6月19日 14時) (
レス) id: e8e9029435 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - 志麻くんの感動系めっちゃよかったです！ところどころ志麻くんの面白いところも入ってて読んでてすごい楽しかったです！ (2019年6月19日 8時) (レス) id: 134342f6dc (このIDを非表示/違反報告)
すめらぎ しき(プロフ) - かなとさん» 至らぬ点ご指摘頂きありがとうございました。二度と、このようなことがないように努めます。 (2019年6月13日 21時) (レス) id: 34d01c0035 (このIDを非表示/違反報告)
すめらぎ しき(プロフ) - かなとさん» すみません...直ぐに外してきます。 (2019年6月13日 21時) (レス) id: 34d01c0035 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月13日 21時) (レス) id: 9a44da808d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すめらぎ しき | 作成日時：2019年6月13日 21時
