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走って来た勢いのままバタンと扉を開ければ、それは呆気なく外側の壁に激突し、ギィッと鈍い音をたてながら少し跳ね返ってきた
俺は肩で息をしたまま、先程と変わらぬ場所で立ち竦む彼の元へとゆっくり足を運ぶ
昔やっていたあの遊び…あぁ、そうだ、だるまさんがころんだ。あれは中々に面白い遊びだった
「だるまさんがころんだ」と言うスピードによって振り向くタイミングが変わるあれは、幼少期の頃の幼い心臓に激しく音をたたせた
だが今は、それと違う動悸の激しさがある
いつになっても振り向かない出久のお陰で、俺は柵を越えた向こう側に立つ出久から、五歩程下がった場所まで一気に進むことが出来た
「出久」
反応はない
「今日初めて知ったぞ。お前が、雄英目指してんの」
これでも中三の身だ。俺も進路についてはよく考えていた。出久に話を持ち掛け、相談もした
「お前、俺に何にも言わなかったからな」
「……馬鹿だよね」
「?」
「無個性なのに、なれるなれるっていつまでも夢見て…かっちゃんの言う通りだよ…」
やっと口を出した出久の声は、今朝やっていたアナウンサーの声に酷似している。そのアナウンサーは風邪を引いてしまったと、社交辞令の様な貼り付けた笑顔を浮かべていたのだ
鼻に詰まった声が、よく似ている
「かっちゃんの言う通り…か……ねぇ、Aくん」
「…何だ?」
「ここから飛び降りれば、僕にも、来世でなら…個性が、発現するかなぁ」
するりと剣舞をする様にこちらを振り向いた出久の顔は、涙を堪えんと眉をひそめていて、更にその姿は、肩を上下に動かしながら、垂れそうになる鼻水を必死に鼻腔まで戻そうとする必死なものであった
俺は頭を動かした
でも、分からない
分からないんだ
「さあな」
分からないんだよ。お前のこれからだって
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雷雅 - 更新頑張ってください！ (2018年5月11日 18時) (
レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - ヤベェ…面白すぎる！これからも更新頑張って下さい！応援しています( *・ω・)ノ (2018年5月5日 18時) (レス) id: 99beb34d9a (このIDを非表示/違反報告)
坂田明朗(プロフ) - 小仏さん» こんな私ではありますが、微力ながらに頑張りますので、これからもよろしくお願い致します!!! (2018年2月21日 15時) (レス) id: 547684c706 (このIDを非表示/違反報告)
坂田明朗(プロフ) - 小仏さん» そんなの全然お気になさらないで下さい!!!むしろ坂田からしたらただただ嬉しい限りでございます!!綺麗に分かりやすい感想で、本当に本当に感謝です!!私の方からはこんな短い言葉で申し訳ないのですが、どうかこれで伝えられたら幸いです… (2018年2月21日 15時) (レス) id: 547684c706 (このIDを非表示/違反報告)
小仏(プロフ) - 作品を読んで興奮したまま、衝動書きのような感じで書いているので文章におかしな点があると思います。また長々とコメント欄を埋め尽くしてしまってすみません。更新全裸待機で待ってます！頑張って下さい！応援しています！ (2018年2月21日 3時) (レス) id: 4df5bf9816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：坂田明朗 | 作成日時：2018年2月19日 19時
