【名探偵コナン】東大生、奮闘してるってさ。4

▽mission147 ページ7

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「さっき言ったことは全て忘れましょう梓さん！！！さようなら！！！！」

「ふふ、また今度聞かせてね♡」

「さようなら！！！！！！！！」





ブンブンと手を振って梓さんを送り出し、店内から見えなくなったことを確認して息を吐く。


恋バナに食い付く女の子は怖ぇよ…………容赦ねぇよ……………………



しかも私の恋バナの真相はビジネスカップルとハニトラだよ………………自分で言ってて虚しくなってきたわ、なんだよビジネスカップル組んでる上にハニトラ仕掛けられてる大学生って。私が何したよ。



私はまた大きくため息をつく。




すると落とした視線の先にカタリ、と小さなタルトが置かれた。


弾かれるように顔を上げれば安室さんが優しげに微笑む。





「どうぞ、僕からです」

「何が狙いだ」

「そんなに警戒しなくても」






反射で威嚇した私を見て安室さんがクスッと笑った。


そのままカウンターに肘をついて私に目線を合わせてくる。





「でも…………そうですね、少しだけ質問してもいいですか？」

「いやですぅ〜〜」

「ハムサンドもつけます？」

「ヴッ……質問によりけりで…………」

「ふふ、ありがとうございます」





ハムサンドという単語にできた隙を安室さんが見逃すはずもない。


満足げに笑って一瞬狩人の目をした安室さんに、これはいつもの雑談ではないことを悟った。



恐らく始まるのだろう、狩人のハニートラップが。





気付かれないよう胸中で戦闘態勢を取り、アイスコーヒーのストローを咥えてジト目で安室さんを見上げる。




恋バナが少し苦手な、そんな大学生が辟易しているだけに見えるように。






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