【名探偵コナン】東大生、奮闘してるってさ。4

▽mission178 ページ38

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大真面目な顔の梓さんが持っていた傘を閉じ、更に腕から下げていた二本の傘をこちらに差し出す。


それを見た安室さんが首を傾げた。





「傘、ですか？雨の予報でしたっけ？」

「もう、やっぱり二人とも不用心なんだから！」

「え、は、はい？」





梓さんのぷんすこした顔超かわいいとか思いながら、私は困惑顔の安室さんに声をかける。


梓さんのぷんすこ顔めっちゃ可愛い。





「あ〜、なんかネットで外で歩く時傘を差しておけば狙撃されにくいんじゃ？っていうのが流行ってるみたいです」

「もう、Aちゃん分かってるならちょっとくらい対策してみるのも大事よ？」

「だって既に3人射殺してるスナイパーに傘程度じゃただの悪あがきじゃないですか、キングスマンじゃあるまいし」

「え？キングスマンって？」

「あ〜えっと、キングスマンってのはイギリスが舞台のスパイ映画で＿＿＿」






第一無差別狙撃じゃないし、もし狙撃されたら傘ごと狙われてワンショットワンキルが不可能でもツーショット目でジ・エンドだしと考えていればふと思い浮かんだとあるスパイの傘。


マシンガンくらいなら防ぐことのできるその傘を駆使して戦うエージェント達が登場する映画の名をポロリと出せば梓さんが首を傾げた。



ああ、梓さんが観るタイプの映画じゃなかったかな、と軽い説明をしながら何気なく視線を動かして私は固まる。





「え、あ、あの安室さん？」

「あ、いやすみません、僕もその映画を知らないもので」





一瞬安室さんに凝視されたような気がして何事かと戸惑えば、安室さんはすぐに照れ笑いを浮かべて頰を掻いた。


こういう時の直感は大体フラグだと知っている私は少し考える。


スパイってワードに過剰反応した感じ？？？大丈夫？？？ポーカーフェイス死んじゃった？？？そんなんでNOCバレしない？？？？？大丈夫？？？



やっぱり目の前で日本を揺るがす事件が起きてるのに表立って首突っ込めてないのが堪えてるのかな〜と思いつつ私はキングスマンの傘について語り続ける。






「＿＿＿だから、その傘なら狙撃されても大丈夫なんじゃないかなあって」

「その傘すっごくいいわね………イギリスに行けば買えるのかしら……………」

「まあ私もキングスマン観たことないんですけどね！」









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