【名探偵コナン】東大生、頑張ってみるってさ。2

▽mission76 ページ30

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どこか甘さを含んだ声にバッと顔を上げれば微笑む安室さんが目に入る。




「Aさん、クリームが付いてます」




安室さんの手が伸びてきたかと思うと口の端を拭われ、その指についたクリームをペロリと舐められる。




「わ、わあ………イケメンの特権だ……………」




自分には一生無縁だと思っていたことを平然とされ、照れる間も無く呆然としていると安室さんがクスッと笑った。




「すごい顔ですよ」

「えっ……あの…………え……？？？？」




少しだけ頰を赤らめ、微笑みをたたえてこちらを見つめている安室さんに大混乱する。


えっこれなに？ハニトラ？



どうしていいか分からず皿に転がっていた苺にフォークを突き刺すと突然スマホの着信音が鳴った。





「えっあっちょっとすみません出ますね！！」

「……はい」





これ幸いとスマホを手に取ると安室さんは少し残念そうな表情を浮かべる。


ハニトラだってのに芸が細かいな！！！？！




気が動転して着信の相手を確認せずに電話に出れば、突然耳元で怒鳴られた。





『おいAさん、今どこに誰といる！！？！？』

「えっなにコナンくん？」

『だから今誰とどこにいんだよ！！！！』




電話の相手はコナンくん。


多分めちゃくちゃ焦ってる。まあ機密情報持った奴が黒づくめの奴といたらそりゃ焦るか。


だが私は安室さんの正体を知らない設定なのだ、何言ってんだコイツみたいな声色を作って答える。




「えーと、安室さんとパンケーキ屋さんにいるけどなんかあったの？事件？」

『なんかあったのってオメー、……Aさん、今から沖矢さんに迎えに行ってもらうから悪いけどパンケーキはまた今度に、』



そんな焦らんでも秘密漏らしたりしないのになあ〜と切羽詰まったコナンくんの声を聞いていればスッとスマホを奪われた。



「やあ、コナンくんかい？」



私のスマホを耳に当てた安室さんがウインクして人差し指を立てる。


はいはい私は黙ってろってね。









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