【名探偵コナン】東大生、保身するってさ。

▽mission7 ページ8

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背後から聞こえた声に、一瞬引きつった顔を隠して笑顔を作る。





「あ、さっきはありがとうございました」

「ううん、あのくらいなんてことないよ！ね、昴さん！」

「ええ」





殺人事件をあのくらいで済ませてしまう探偵とお近付きになりたくねえ……





「山崎Aさん…でしたか」




二人から一歩離れたところを並走しながら会話をする。




「普段は何をされてるんですか？」

「あ、大学の一回生です」




当たり障りのないことをなんてことないように答えるのに必死である。

ただでさえこいつらは聡い。もう悟られてるかもしれないこわい。





「おねーさん、小学校に兄妹いる？」





私と沖矢さんの間を歩くコナンくんがこちらを見上げた。




「えっ」

「もしかして帝丹小学生二年生の山崎夏波さん？」

「なっなんでわかったの……」

「へへ、簡単だよ」





そう言いながら謎解きを始めるコナンくんを引きつった笑顔で眺める。





「大学の何回生って言うのは関西の人だけだよね？それにおねーさんの言葉、ところどころイントネーションが関西弁。それは夏波さんも同じ」

「いや、それだけじゃ分かんないのでは……」

「まあ何より苗字が同じだし、これだけまだ関西弁のイントネーションが濃いってことは最近こっちに来たばかりのはず。あとは顔が似てたからちょっとカマかけてみたのー！」




コナンくんはへへ、と得意げに笑う。

私は笑顔を保てなくなって普通に顔を覆った。頰が引きつりまくっている。




「この子、とても頭が良いんですよ」

「こわい……最近の子こわい…………」

「彼は特に、ね」




少し上から降ってくる沖矢さんの声にもうビビりまくって返事する。

沖矢さんはめちゃめちゃ楽しそうである。何故。





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