▽mission39 ページ40
*
緊張が一気に解けてソファの背もたれに身体を預ける。
隣に座っていたコナンくんがまだこちらを睨んでいるのを感じて苦笑した。
「ごめんねえコナンくん、変なことばっか言って」
「…………」
「でも私、あくまで知ってるだけだからほんと何にもできないんだよね」
虚空を見つめて自嘲気味に漏らす。
おまけに自制心がクソときた。
私が本気で警戒していたならコナンくんと接触した時点で、彼が家に来た時点で、もっと何かできたはずだ。
それでもコナンくんの口車に乗ってポアロで働き、盗聴器に気付かず、組織について書かれた紙を放置したのはきっとどこかで巻き込まれたかったのだ。
巻き込まれることを期待して、結果そうなってから自分の無力さに後悔する。
「…………コナンくん〜〜〜〜」
「ちょっなっなんだよ！！！」
「あ〜〜〜〜子どもの匂いがする〜〜〜〜〜落ち着く〜〜〜〜〜〜」
コナンくんにガバッと抱きつき首筋に顔を埋めて匂いを嗅ぐ。
も〜知らん知らん、こいつが中身高校生とか知らん。私は何も知らん。
「ちょっ、くすぐったいって〜〜！！！！」
「うるへ〜〜〜〜〜〜かわいこちゃんは黙ってな〜〜〜〜〜〜」
戯れる(？)私たちを見て赤井さんがフッと笑った。
「本当は取引なんて初めてなんだろう？」
「やっぱり分かります？？？めっちゃ怖かったです死ぬかと思った」
コナンくんを抱きしめたまま膝に乗せる。
「他にもアテがあるというのは？」
「ブラフです」
「やっぱハッタリか……ビビった……やつらにチクられんのかと思った…………」
「やだよ私だって楽に死にたい」
「だろうな…………」
本当は公安にチクるついでに組織にもチクるようなもんだったことは口が裂けても言えず、誤魔化して笑う。
「ていうか私本気でこの前のお礼に来ただけだってのにこの仕打ち酷くないですか！？！？」
「疑われていると気付いていながら敵地に乗り込んだ君も君だろう？」
「気付いたのさっきだったんですって……」
「そいつは失敬」
「Aさん、そろそろ降ろしてよ……」
「やぁだ」
*
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Sun._raise(プロフ) - やばい、ハマった (2022年2月1日 0時) (
レス) @page49 id: 276bbde748 (このIDを非表示/違反報告)
どぅわああああ - mission47、主人公と博士は夜想曲の帰りのスバルさんに乗っているので初めましてではないですね。とても面白いので続編以降も楽しみです。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 自転車事故のくだりめっちゃ爆笑しました！この作品大好きです！ (2021年4月25日 22時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
よる - まだ設定しか見てないけど名前入れたら本名になって驚き��(ﾟДﾟ) (2020年4月22日 23時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斗
| 作成日時：2019年4月13日 23時
