仇拾 ページ43
柱合会議を終えて、自分の屋敷に戻ろうとした。
けれど、鎹鴉から少し前から炭治郎の意識が回復していると聞き、蝶屋敷へ向かうことにした。
蝶屋敷の綺麗な庭を蝶々に囲まれながら歩く。
すると、近くで「ガハハハ」という特徴的な笑い声と共にガラスの割れる音がした。
……誰が何をしたのか予想がついてしまった。
音のした方へ駆けつけると、割れた窓の向こうにはやっぱり猪頭が見える。
伊「強化強化強化!!合同強化訓練が始まるぞ!!」
ほうほう、柱稽古を楽しみにしているのね。
『久しぶりだね、元気そうで何よりだよ少年達!!』
私は伊之助が割った窓から室内へ入る。
炭「Aさん!?」
伊「てめぇは柱でクソ強ぇ野郎だったな!今度こそ俺と闘え!」
『ちなみに私は野郎じゃないよ…酷いなぁ伊之助。ちゃんと蒼天Aって名前があるんだから覚えといてよ、』
前は名前呼んでくれてた気がするんだけど……
『あ、てか、伊之助まじでやばいよ。窓なんか割っちゃって……しのぶさんに殺されるよ?いや、真面目に。言っとくけど私、庇わないからね?』
そう言って軽く脅すと伊之助は少し静かになった。
隠「あ、あの宙柱様が何故ここにいらっしゃるんですか!?」
『んー、炭治郎が目を覚ましたって聞いて、お見舞いに来たの。』
炭「あ、ありがとうございます。Aさんこそ半年も行方が分からなかったので、心配しましたけど、無事で良かったです!」
そう言って炭治郎は屈託のない笑顔を向けた。
私は顔を背け、炭治郎の素敵すぎる笑顔が目に入らないように手で遮る。
炭「ど、どうしたんですか?」
『眩しい……眩しいよ、炭治郎!!』
炭治郎はなんの事やら分からないというふうに首を傾げた。察してくれたのは隠の人だけだった。
それから、炭治郎に聞かれた半年間の事情について説明した。予想はしてたけど炭治郎達は少し真剣な面持ちになった。
『っていうのは、まぁ過去の話だからね。私も痣出して、もっと強くならなきゃいけないから合同強化訓練“柱稽古”をするんだよ。柱のところを順に訪ねて、稽古をつけるの。皆も参加するでしょ!』
炭「俺も、早く怪我治して稽古つけてもらいたいです!」
伊「じゃあそのナントカ稽古とやらで俺と勝負しろ!!」
『二人とも良い心構えだね。私の稽古は甘くないけど、二人ならきっと大丈夫♪楽しみに待ってるね。』
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渚月華 - 面白いです! (2020年5月2日 11時) (レス) id: bd22a3d64d (このIDを非表示/違反報告)
氷壊寺礼(プロフ) - 何…?!「既に投票済みです」だとぉ… (2020年4月11日 21時) (レス) id: ecbea78122 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりなんぽん - どうもです。ココさんの言う通り「舞」ではなく「雛」です。更新お忙しいと思います。誤字脱字は他の読者様が気になる方がいらっしゃると思いますので一応指摘してきます。すいません。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: 3ac698d03c (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - とても面白いです!宇随さんのお嫁さんの名前は雛鶴さんだと思います! (2020年4月9日 19時) (レス) id: f80ae667a5 (このIDを非表示/違反報告)
ろんちゃん - 面白です!これからも更新頑張ってください! (2020年4月9日 18時) (レス) id: fc640f7e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なるは。 | 作成日時:2020年2月22日 22時