陸拾肆【攫われた宙柱】 ページ16
時透無一郎side
なんで……上弦の弐がいる?それよりもAを取り返さなきゃ……。いや、でも僕が勝てる相手なのか?
刀を持つ手が震えた。しかし、Aを渡す訳には行かない。己を律して刀に力を込めた。
時透「Aを返せ。」
童磨「……え、なんで?」
鬼は首を傾げる。
時透「Aは鬼殺隊員。……仲間だから。」
童磨「なんだ、恋人じゃないの?面白くないなぁ。俺は目の前で恋人の男が殺された時の女の子の絶望の表情と涙が大好きなんだ!あれは本当に堪らないよ……」
時透「ふーん。つまらない趣味してるね。」
童磨「えっ?つまらないと言われたのは初めてだ!面白いね君。
俺は童磨、君が男の子で心底残念だよ。女の子なら美味しく食べてあげて、俺と永遠を生きることが出来たのに。」
時透「とりあえず、うるさい。俺はAをかえして欲しいだけ。そしてお前の首を斬る。」
当のAは敵の腕に抱かれているのも知らず、眠っている。
童磨「それはできないなぁ。下弦達も役に立たなかったから、俺がやらなきゃいけないんだもの。それに俺だってAちゃんを手に入れたい…だってこの子すっごく可愛いじゃないか!」
もうこの鬼の話は無視して斬り掛かる。鬼はAを抱えているため、俺に攻撃はせず、避けるのみ。
このまま逃げるつもりかもしれない。Aを連れて行くなんてさせるものか。
時透「霞の呼吸 肆の型 移流斬り」
童磨「おおっ、危ない危ない」
童磨は確実に本気を出していない。おかげで俺は体力を消耗するだけで無傷だけど、このままじゃ埒が明かないどころかAを連れ去られてしまう。
童磨「お遊びはここまでだよ。」
鬼は横抱きにしていたAを片手で 担ぎ直しもう一方の手で扇を取りだした。
それが童磨の武器か。
童磨は顔に笑みを貼り付けたまま、血鬼術を使った。
すると、氷の人形が三体出現した。
童磨「いや、本当はこの手で君を殺したかったさ。だけど生憎時間がなくてね……。名残惜しいけど、さよならだ。」
1390人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
渚月華 - 面白いです! (2020年5月2日 11時) (レス) id: bd22a3d64d (このIDを非表示/違反報告)
氷壊寺礼(プロフ) - 何…?!「既に投票済みです」だとぉ… (2020年4月11日 21時) (レス) id: ecbea78122 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりなんぽん - どうもです。ココさんの言う通り「舞」ではなく「雛」です。更新お忙しいと思います。誤字脱字は他の読者様が気になる方がいらっしゃると思いますので一応指摘してきます。すいません。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: 3ac698d03c (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - とても面白いです!宇随さんのお嫁さんの名前は雛鶴さんだと思います! (2020年4月9日 19時) (レス) id: f80ae667a5 (このIDを非表示/違反報告)
ろんちゃん - 面白です!これからも更新頑張ってください! (2020年4月9日 18時) (レス) id: fc640f7e8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なるは。 | 作成日時:2020年2月22日 22時