肆拾壱 ページ41
実弥が私を抱きしめる。
あぁ、そっか、私泣いちゃったから慰めてくれているんだね。
実弥「お前の罪はもう時効だ。お前は沢山鬼を斬って、沢山の人を救った。罪滅ぼしは十分だ。」
『甘やかさないで……』
実弥「いいや、じゃないとお前はまた命を落としかける。鬼殺隊としてそれは仕方のないことだが、
俺はお前を失いたくねぇ。」
実弥の言葉が心に響く。どんどん視界が滲んでいく。
こんなに人前で泣くキャラじゃないのに
『ほ、ほんとは……生きたいよ……。こんな、最低な私がそう望んでいいの?』
私は生きたいと思ってはいけない。でも、死んで兄と妹のところへ行ってもいけない。
だから鬼を斬る。
ずっとそう、自分に言い聞かせていた。
同情されても嫌だから、こういう気持ちは隠してきたつもりだけど。
あの任務の時、一度は鬼と死のうと思った。
だけど、実弥や炭治郎達出会った鬼殺隊の皆、お館様のことを思い出した。
そしたら、死にたくないと思ってしまった。
だから、鬼の爪が心臓に刺さりそうだったのを、ギリギリずらした。
それで私は今生きてる。
実弥「生きたい、と思うことに権利なんざねぇだろ。」
実弥のいつもより優しい声が、自分に対しての嫌悪感や怒りでぐちゃぐちゃに曇っていた私の心に光を差したようだった。
『ありがとう実弥。それでもまだ、私は兄と妹を想って、鬼を斬るよ。私の罪はいくら人を救っても帳消しになるものじゃないから。
でも、未来のために。
これから私達のような思いをする人をつくらないために鬼を斬る。』
私の愛しい兄妹へ
お兄ちゃんみたいに勇敢じゃなくてごめんなさい。誰も守ってあげられなくてごめんなさい。
本当は貴方たちのところへ行きたい。でも今はまだ、死んでも会えないと思います。私は地獄へ行ってしまうと思うからです。
貴方たちに会うために鬼を斬り、人を救います。だから、少しだけ、生きたいと望んでもいいですか?
そう望んで遂に鬼舞辻を倒し、この世から鬼を滅することが出来たのなら。
その時は
私を許してくれますか?
--------------------------------
唐突に過去編第2弾ぶち込みました(--;)
なんかもう書きたいことわかんなくなってきてまとまりのない感じになってしまってすみません……
2024人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜椿 - 無一郎と宇髄さんはどこから?それと嫌いな人に名前最悪な気分って名前を呼ばれると最悪な気分ってことですか? (6月23日 19時) (レス) @page48 id: 96ac4047c6 (このIDを非表示/違反報告)
むに(プロフ) - 無一郎と宇髄はどこから出てきたんですか…? (2021年8月19日 9時) (レス) id: 43a9ffe7c8 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ(プロフ) - もしかして32抜けてませんか…?私が見れないだけでしょうか… (2020年11月14日 12時) (レス) id: 7911c797b0 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 役立たずが毎回役立つになってます! (2020年3月1日 8時) (レス) id: a067a5e9c1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびのり(プロフ) - やっぱりですか!?谷崎さん笑面白いです!ゆっくりでいいんで頑張ってくださいっ! (2020年2月26日 20時) (レス) id: 5cca7cd247 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なるは。 | 作成日時:2020年2月8日 18時