【企画本編】絶望onステージ!!2nd Stage

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クロから届いたメールに素直に従って、ゲームの準備を進めた。

それぞれの寝室を分けて、4人はバラバラに行動する。

口にこそ出さないが、皆が黒幕の存在を強く意識し始めているのをひしひしと感じた。


成瀬は地下のスタッフルームを使うことになった。


時計を見ると、もうすぐ22時。

この時間からは夜のターン、人狼以外は部屋から出てはいけない。

成瀬の役職は、騎士だった。

スマホから守りたい人を選択する必要がある。


自分以外の3人の名前をしばらく眺めて、『屋久谷葵』の文字をタップした。

葵は成瀬にとっての何なのだろう。

それは、成瀬自身にもわからない。

しかし、1番生きていてほしい人を考えたときに頭に浮かんだのは葵の顔だったのだ。



机と机の間の床に敷いた布団に寝転がってみたものの、一向に寝付ける気がしない。

当たり前だ。

この晩、また誰かが死ぬかもしれない。

成瀬が守らなかった誰かが。


おもむろに部屋の中を見渡してみる。

ペン立ての中にはハサミやカッターがある。

棚の中を探れば、紐だってあるだろう。

その気になればいつでも実行できる状況にあるのだ。

それでも、怖いと思ってしまう。



――やっぱり、駄目だな



その時、ドアが開かれる音がした。


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