夏の星座

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廉「しょうのっあほー！嘘つきー！」


紫耀の元へ行き、面と向かって思いのままに叫んだ。

ものの…あれ？
嘘つきとか言ったら、あの夜の事、俺覚えてるって知らせる様なもんやん？

しかも、紫耀も酔っ払ってふざけてたのなら、今更掘り返さんでも良かった？

現に、あのキスの事は…次の日の朝も、今日も一切触れられていない。

紫耀は覚えてないか、紫耀にとってどうでもいい事だったか…忘れたい事だった、か？

マイナスな考えは止まらなくて、どんどん自分が居た堪れなくなって…


あかん…失敗したわ。



顔が赤くなる、涙が出そうになって堪える。

見られない様に、バッと後ろを向く。

海「廉？どうしたの？」
海人が心配そうに俺の腕を触る、

廉「…む、むしゃくしゃしてて、八つ当たっただけや、忘れてッ！」

海「えー！？何それ！理不尽！！笑」

ほんまやね。ごめん

どうしようかと悩んでいると
「キンプリさん移動お願いしますー」

助かった、と思い
廉「ほんますまんな？とりあえず今の無しで。じゃ、行こか？」

海人は、未だ心配してくれているのか、俺と腕を組みニコニコしながらスキップしてる。

楽屋を出て廊下を歩いていくと、不意に海人と反対の腕を引っ張られた。

急な事でバランスを崩すと、後ろで紫耀に支えられ、耳元で
紫「覚えてたんだね、…終わったら、俺の家ね。」


とだけ言って、先に行ってしまった。


何とか平常心を保とうとしていた俺の横で海人が

海「紫耀、今のワザとでしょ、エモー」

なんて言うから余計に混乱して。
海人はどこまで知ってるの？とか何がエモいの？なんて、怖くて聞けなかった。

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