きみの弱いところ。【完】 (ページ13)

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■ ページ13

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TH「…ごめん。」

『だ、大丈夫で、』

TH「…俺、こーいう奴だし。
ゲンメツしたでしょ、正直。」

『……で、でも優しいですし、』

TH「もうそーいうお世辞は要らないっつってんだよ!!」

何してんだ。大声張り上げてまた怯えさせて。その目が、去っていく前の合図だってあれほど思い知らされたのに。

結局周りに残ったのはろくでもない奴。
…俺自身もろくでもねーけど。

TH「…あ、」

『テヒョン君は、…優しいです。
私が知ってます、』

TH「……だから、何でそんなの、」

『ほんとは分かってるんです。
…私にこうして付き合ってくれてるのも、
本当は隣にいる資格なんてないのに。

その立場に甘えて、嬉しくなっちゃって。
そんなこと、優しい人にしか出来ないです。』

TH「……A、」

『無理しないで。…テヒョン君、私にずっと合わせてくれてますよね。』

TH「…違う。」

こんな感覚、知らない。
愛されるということが、少し味わえた気がした。

合わせてるってよりも、きみの価値観を覗くのが嫌いじゃないだけ。

TH「……ねぇ、」

きみはずるいよ。
俺を、溶かしていくんだから。

この気持ちは何で言うのか知らないけれど、
ひどく温もりが恋しいんだ、今。

TH「……抱いて良い？」

からっぽの心を、きみで満たしてみたい。