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#8 過去編4 ページ11

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母の死が医師によって確認され、しばらく私は動けずに居た

けれどそんな私の様子を医者も看護師も誰も咎めることはせず
ただただ、母との別れの時を見守ってくれた


どのくらいの時間、母の亡骸の隣りに寄り添っていたのか
永遠のようにも思えたが、時間にしては数十分程度だったのかもしれない。


しばらくして医師が今後のことを説明に来た。
そうだ、母が亡くなってしまって、でもこれで終わりじゃない。


これから母の葬儀のことや生命保険、役所への届けなどやらなければならないことは山積みだ。

母と父は駆け落ち同然で結婚したらしく、葬儀に来てくれるような親戚は一人も知らない。



母の逝去を知らせるべき人と言えば…


考えて私は無意識にある男へ電話をかけていた。




数回の呼び出し音の後『もしもし?』と懐かしい声が耳に飛び込んで来る。

その声を聞いた瞬間、私はまた涙が溢れてきた。



「……キ、ヨ」


『A?久しぶりじゃん どした?』

「………」


伝えなければと思うのに、あまりにも懐かしく私を気遣うように出された優しい声に、私は涙を止めることが出来ず、なかなか話し始めることが出来ないでいた



キヨも、私が落ち着くまで通話を切らずに待っていてくれる。

昔からそうだった。



「……お、お母さんが、……亡くなったの、」

『……!』


伝えれば、電話の向こうでキヨはハッと息を飲むのがわかった。


『……そ、か……』


彼も言葉を詰まらせる。
確かに、身内が亡くなったという人に対して何を言うのが正解なのかなんて私にもわからない。


『………』
「………」


しばらく沈黙が続く。



『……明日』

「えっ?」

『明日みんなでそっち行くから』




そう言って彼は「後でもう一回電話する」と言い電話を切った





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アリス(プロフ) - なちこさん» はい!こちらこそよろしくお願いします!(?) (2021年3月31日 2時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
なちこ(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるの本当に嬉しいです…!これからもぜひよろしくお願いしますっ! (2021年3月30日 23時) (レス) id: b338af306c (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 面白かったです!!!応援してます!!! (2021年3月28日 23時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なちこ | 作成日時:2021年3月13日 16時

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