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無事に本を返却し図書室を出て廊下を進むと、丁度先にある職員室から渡辺先生が出てくる所だった。
渡辺「あ、羽鳥。まだ残ってたの」
『本返しに図書室行ってたんです』
渡辺「お前意外と真面目だよな。よく寝てんのに成績も良いし」
『…余計なお世話です。最近はあんまり寝てないですよ』
隣に人がいると迂闊に寝れないからね。
寝てるのは寝てんのかよ、と大きく口を開けて笑う渡辺先生。
渡辺「そうそう、目黒どう？仲良くやれてる？あいつ友達全然いねえからなー。せっかくだから羽鳥仲良くしてやってよ」
と、言われましても。
仲良く話してるとこが全く想像できません。
てか、笑ってるところも見た事ないしな。
渡辺「お前ら、意外と合うと思うぜ。結構似てるとこあるし」
じゃっとそのまま去って行った。
え、それって喜んで良いの？
私あんなに無愛想じゃないと思うんだけど！
少し複雑な気分になりながらも、早く帰ろうと廊下を進む。
『…あ』
たまたま目に入った隣の校舎の屋上。
柱を背に座っている男子生徒。
多分、この前見た人と同じだ。
すぐに立ち上がって、そのままどこかに歩いて行くのが見えた。
まだ明るい放課後の校舎。
普段行ったことのない空間に対するちょっとした興味。
気づいたら隣の校舎に向かって歩いていた。
＿＿＿＿今思えば、この時の気まぐれが
運命を動かした一歩だったんだと思う。
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mamemiya(プロフ) - minさん» コメントありがとうございます。何回も読んで頂けるのはとても嬉しいです。引き続き宜しくお願いします。 (2022年9月25日 12時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
min(プロフ) - はじめまして。康二くんのお話が大好きで何回も読ませて頂いてます。新作も楽しみにしています！ (2022年9月25日 12時) (レス) @page7 id: 56b5a4720c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年9月24日 9時
