146. 深澤side ページ5
朝起きて、寝癖のついた髪を触りながらリビングに行くとローテーブルの上に並んだ置きっぱなしの２つのマグカップ。
夢じゃない。
昨日、確かにここにAがいたんだ。
スマホを手に取ってメッセージの画面を開く。
ただ一言、【体調崩すなよ】と打った。
本当は他にも送りたい言葉があるはずなのに
今は、ただ一言だけ。
気持ちを抑えて、送信ボタンを押した。
ピンポーン
部屋に鳴り響いたチャイムの音。
まだ朝の7時。
こんな時間に連絡も無くウチに来るのは1人しかいない。
インターフォンを見ると、予想通りの姿があった。
「あー寒かった…！」
「来るなら連絡しろって」
「ごめんって〜だってこの時間にメッセージ送ってもどうせ辰哉寝てるでしょ？」
「寝てんの分かってて突撃すんなっての。それに今日の夜そっち行くって言ったろ」
「でも珍しいね？こんな朝早くからちゃんと起きてるなんて」
俺の話を聞かずに持ってきた飲み物を冷蔵庫にしまおうと勝手にキッチンに入っていく。
「…誰か来てたの？」
「え？」
「これ」
俺の方を見ながら洗って置いてたマグカップを指差す。
普段キッチンは使わないから流し台に食器が並んでるだけで目立つ。
里穂の視線に、一瞬言葉が詰まる。
「めめだよ。昨日のドラマの食事会の後ウチ来てただけ」
「あ、そうなの？メンバーさん呼ぶなんて珍しい」
嘘の言葉を吐きながら目を逸らす。
私も会ってみたかった〜と笑いながら何の疑いもなくこちらに戻ってきた。
里穂とは、もう付き合っていない。
高校を卒業したタイミングで俺から別れを告げた。
仕事に専念をしたいから、と。
本気でデビューを目指す周りのメンバーも皆同じ様に別れてるから、と伝えると
じゃあ幼馴染に戻ろう、とあっさりと別れを受け入れた。
でも別れてからの方が里穂は俺の隣にいる。
前はそんなこと無かったのに、何かと「幼馴染なんだから良いでしょ？」が口癖になって
やっぱり俺の隣が1番落ち着くんだと笑顔で言う。
こうやって普通に部屋に入れてるのは、同じマンションに住んでるから。
流石にマンションの中まで週刊誌が追ってくる事はない。
＿＿昨日の俺はやっぱり頭がおかしかったんだと思う。
もし、気分屋の里穂が昨日の夜ウチに来てたら。
俺は一体どうするつもりだったんだと自分が怖くなった。
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mamemiya(プロフ) - 9ozGwlWp1FwmuQ6さん» お気遣いありがとうございます🙇✨不定期ではありますが、楽しんでいただける様頑張ります🙌 (2月23日 20時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - kana0223さん» 待っていてくださって嬉しい限りです。目まぐるしい展開ですが、楽しんでいただけると嬉しいです( ˊ̱˂˃ˋ̱ )✨ありがとうございます！ (2月23日 20時) (レス) @page25 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
9ozGwlWp1FwmuQ6(プロフ) - 更新嬉しいです！すごく大好きなお話なのでこれからも楽しみにしてます！mamemiyaさんの無理のない範囲でよろしくお願いします🥺 (2月23日 20時) (レス) id: 7a9b862c91 (このIDを非表示/違反報告)
kana0223(プロフ) - 更新、楽しみに待ってました！今後の展開も楽しみです (2月23日 19時) (レス) @page24 id: 4dcf6e8975 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - アーヤさん» コメントありがとうございます😃！これからも楽しんでいただける様に更新頑張ります💪✨ (10月21日 19時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2024年10月19日 23時
