153. 深澤side ページ12
久しぶりにやってきた都内の焼き鳥屋。
いつも来ている場所なのに今日は気が張ってる。
ふぅ、と息を吐いて中に入った。
約束の相手はまだ到着してなかった。
お店の人に通されていつもの個室に入る。
上着を脱いでスマホを取り出す。
【里穂：今日撮影でお邪魔したお店の方から貰っちゃった(^_^)v明日持ってっても良い？】
丁度今来た写真付きのメッセージ。
「…これ」
見覚えのある花柄のクッキー。
すぐに思い出した。
めめが撮影のお土産に買ってきてくれたあの喫茶店のだ。
Aが高校から通ってたっていう。
里穂は出版社で働いてて企画で色んなお店を回ってるって言ってたから
あの喫茶店に撮影に行ったんだろう。
最近あの店SNSでもよく取り上げられてるらしいし。
＿＿Aと里穂には今接点はないのに。
何でこんなに色んな所が繋がっていくんだろう。
返信出来ないまま画面を眺めていると、目の前の扉が開いた。
咄嗟にスマホを裏返す。
「わり、遅くなった」
「全然。俺も今来たとこだから。…お疲れ、有岡君」
ん、と小さく笑って俺の前に座った。
有岡君と会うのは、紗理奈とAと4人で飲んだ時以来だ。
そこまで日は経ってないのにすごく昔に感じる。
いつもの様に乾杯をして好きなメニューをお互いに頼んで
お互いの仕事の話や趣味の話をして
昔から仲良くさせてもらっている先輩
先輩というよりもう友達に近い存在
信頼している心許せる相手
だから、分かる。
いつも通り話しているけど
俺たち2人の間には、いつもと違う空気が流れている事。
「…有岡君」
「ん？あ、新しいやつ頼む？ハイボールでいいの」
「あ、いや飲み物は大丈夫。あのさ」
「そういえば今日あんま頼んでないじゃん。腹減ってねーの？」
「有岡君！」
メニューを見始める有岡君の名前を強めに呼ぶと
ゆっくりと目線を上げた。
「話したい事、あるんだけど」
俺の言葉に何も言わずに真っ直ぐとこちらを見る瞳。
いつもの優しいものではなくて
言葉が詰まりそうになる。
パタン、とメニューを閉じてふっと息を吐いた有岡君。
「Aの事だろ」
「聞いたから。Aから。
お前と、水瀬Aとして話したって」
やっぱり、有岡君は彼女がAだと分かってた。
「悪かったな。ずっと黙ってて」
そう言って、視線を落とした。
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mamemiya(プロフ) - 9ozGwlWp1FwmuQ6さん» お気遣いありがとうございます🙇✨不定期ではありますが、楽しんでいただける様頑張ります🙌 (2月23日 20時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - kana0223さん» 待っていてくださって嬉しい限りです。目まぐるしい展開ですが、楽しんでいただけると嬉しいです( ˊ̱˂˃ˋ̱ )✨ありがとうございます！ (2月23日 20時) (レス) @page25 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
9ozGwlWp1FwmuQ6(プロフ) - 更新嬉しいです！すごく大好きなお話なのでこれからも楽しみにしてます！mamemiyaさんの無理のない範囲でよろしくお願いします🥺 (2月23日 20時) (レス) id: 7a9b862c91 (このIDを非表示/違反報告)
kana0223(プロフ) - 更新、楽しみに待ってました！今後の展開も楽しみです (2月23日 19時) (レス) @page24 id: 4dcf6e8975 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - アーヤさん» コメントありがとうございます😃！これからも楽しんでいただける様に更新頑張ります💪✨ (10月21日 19時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2024年10月19日 23時
