冷たい手-1-【紫】 (ページ42)

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実花「おはよ～！」

先に車に乗り込む実花の後に続いて車に乗る。

照「実花ちゃん、Aちゃんおはよー！」

朝から元気のいい照史くんが運転席から身を乗り出しながら言う。
助手席には濱田さんが乗っていた。

望「照史くん！後ろめっちゃ狭いんすけどー！」

3列目にちょこんと座っている望くんは足が長いせいか少し窮屈そうだった。

『あ、望くん。私代わるよ？』

照「あ、ええのええのAちゃん！
のんちゃん！ちょっとくらい我慢せぇ！」

望「・・昼飯、照史のおごりな！」

照「なんでやねん！笑」

「はいはい。笑もう行くでぇ～？笑」

濱田さんの一言で車は出発した。
後ろを向いた時一瞬目が合ったがすぐ目をそらされた・・

照「あ、そや。実花ちゃん昨日大丈夫やった？
めっちゃ吞んでたやん。笑
俺、マジ潰されたわぁ～！ちょっと頭痛いもん。笑」

実花「ん？大丈夫だよ～！
でも途中から記憶ないけど！笑」

望「酒めっちゃ強いやん！笑」

照「記憶ないんかい！笑
あなた酔いつぶれて濱田さんに担がれてベッドまで行ったんすよ？笑」

実花「え？！そうなの？！覚えてない・・・。
えー、濱ちゃんごめんね！ありがとう！」

「いやいや、ええよ。笑」

照「Aちゃんは？大丈夫？しんどない？笑」

『あ、うん。私は大丈夫！笑』

望「照史くんの運転が荒いので酔いそう！だそうです。」

『え？！私そんなこと言ってないから！笑』

望「言ってなくても顔に出てるからぁ！」

『そんな顔してないし！笑』

照「のんちゃんが勝手に言ってるだけやろ！笑
俺運転荒ないし！超安全運転やし！
ゴールドやしぃぃ！」

望「もう！腹減ったぁぁ！」

照「おい聞けぇ！笑おまえは自由か！！笑」

車は海岸沿いを進む

少し開けた窓からは心地いい風が抜けて、前に座る濱田さんの匂いが少しだけ風と一緒に届く＿＿

それだけで胸が締め付けれらそうだった・・・