11話 ページ12
.
次の日からソレは目に見えて酷くなった
写真は毎日のようにご丁寧に送られてくるし
無言電話もかかってくるようになった
私物や、ひどい時には
体操着なんかも無くなったりした
そんな毎日に少しばかり嫌気がさしてきた頃
今日はなんだか一段と頭が重い
流石にストレスだろうか
朝からぼぅっとして怠い
机に突っ伏して目を閉じていると
心配したフジが声をかけてきた
「Aちゃん、大丈夫？
顔色悪いよ？」
『う〜〜ん、』
「・・・保健室、行く？」
『・・・そ〜するわぁ
フジ、後よろしく〜』
授業を受ける気にもなれず
保健室へ退散することにした私は
ふらふらと足取り重く
保健室へとやってきた
ガラリと開けた扉がやけに重く感じる
『失礼しまぁ〜・・・』
「A！」
頭まで響く大きな声に驚き
目を強く瞑った
薄っすらと片目を開けると
そこにはニヤニヤとした顔のキヨがいた
『キヨ・・・サボり？』
椅子に座りくつろいでいたキヨを
冷やかな目線で見下す
どうしていつも保健室にいるのだろう？
「まぁ〜、そんなとこ」
『はぁ・・・』
不良の考える事は皆んな一緒なのだろうか
保健室でサボりとか漫画じゃあるまいし、
聞こえるようにため息をして
ベッドに潜り込んだ
「Aもサボり？」
『そんなとこ！』
めんどくさくなって適当に返事をする
頭まで布団を被り
もぅ話しかけるなとアピールする
が、彼には伝わらなかったようで
ベッドの横に座ってきた
「そう言えば、番号・・・」
コイツ・・・！
ボソリと呟かれたその言葉に
苛立ちを覚えた
『はい』
いえいえ、でも大丈夫
こんな事もあろうかと、
そう、こんな事もあろうかと
わざわざ紙に番号を書いて
いつも持ち歩いていたんだから
差し出された紙切れにキョトンとしていたが
手に取り中を確認すると
少し笑っていたのが見えた
その顔にまた少し胸が高鳴った
キヨは紙切れを胸ポケットにしまうと
話を続けた
「それとさ、俺になんか隠してない？」
『！』
一瞬動揺したが顔まで被った布団のお陰で
気付かれはしなかっただろう
『・・・たとえば？』
「嫌がらせにあってるとか」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 375人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおみ(プロフ) - あっとろさん» コメントありがとうございます！更新遅めですが頑張って行きたいと思います！ (2017年12月15日 15時) (
レス) id: 1b48ac35b1 (このIDを非表示/違反報告)
あっとろ - おもしろい！更新頑張ってください！ (2017年12月10日 0時) (レス) id: 61fa521ea8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおみ | 作成日時：2017年12月7日 0時
