不思議な時計店【本編小説】

プレゼント【南雲】 ページ7

『どうしよう…』

あ、みなさん、こんにちは、南雲 普です。

お店の役割は気配りをしています。気配りは大体、掃除したり、お客様にスイーツなどを出す係です。

たまに、お子さんを連れていらっしゃる方がいるので、そういう時のお子さんの相手は私がしています。皆さん、私が作った人形をかわいいやかっこいいと褒めていただけます。
なので、きてくださった方には小さい物ですが人形を上げています。あ、これはお店の皆さんには内緒ですよ、わたしが怒られてしまいます。

って、そんなことを言ってる場合ではありませんでした！
ただいま、私、南雲 普はすごく悩んでいるのです。
一緒にスイーツを作ってくれるユリさんが狐好きだと聞いて、仲良くしていただいているお礼にとキーホルダーの狐の人形を作ったのですが、渡すべきか、渡しても喜んでいただけるのか、変に思われてたりしないかと悩んでいるのです。どうしましょう…

『はぁー…』

「どうしたんだ？」

『わっ！ユリさん、いつのまに』

私が悩んでいる間にユリさんが後ろから来てたみたいです。

「普が百面相し始めてからかな？…で、どうしたんだ？」

こんな私を心配してくれるユリさんはとても優しいです。うー、泣けてきそう

『ええっとですねー』

「…うん」

『これ！あげます。では！』

私は渡した後、ダッシュで走り去りました。
押し付ける形になりましたが渡すことができました。ああ、捨てられないといいなー

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