検索窓
今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:91,845 hit

Ep.6 ページ6

.



「 ...なんか目覚ましの音と怒声が交互に聞こえるんですけど 」


4人で囲む食卓。まるでアラーム音と会話してるかのような銀時さんの声が2階から響き、見上げた天井に苦笑した。




「 朝弱いからネ、アイツ 」



むしゃむしゃと食べながら答える神威さん。
珈琲片手に新聞に目を通す土方さんやリモコンでテレビを操作する総悟くんはこれと言って気にしていない様子だった。




「 弱いなんてもんじゃないですよ。なんか破壊音聞こえるし...」



はっきり聞こえる言葉に、もう起きてるだろとツッコみたいけれど。
痺れを切らしたかのように立ち上がれば、騒音のする2階へと向かった。





.




.






.





「 急に静かになった...? 」


階段を上がり終わればぴたりと静まり返る廊下。
二度寝したのではと引き返すこともできず、誰がどの部屋なのか曖昧な状態で1番奥の部屋をノックした。



「 銀時さん?銀時さん? 」
「 入りますよ? 」




ゆっくりと引いたドア。
銀時さんのイメージに合わず、非常にシンプルな部屋が広がる。

「案外綺麗にしてるんだ...」なんて呑気に辺りを見渡せば、頭まで毛布を被るその人を揺すった。





「 銀時さーん、起きてください 」
「 今日用事があるって言ってたでしょう? 」



「 銀時さ__ 」




ぴくりともしないその人に、今度は耳元で大きな声をと顔を近づければ、突然伸びる手に体ごと引かれる。

気付けばベッドに組み敷かれ、上に見えるのは不機嫌な様子の高杉さんの姿だった。




「 俺を起こそうたァ100年早ぇよ... 」




スルりと部屋着と素肌の間に入り込む手。



「 ...あの...銀時さんの部屋だと...勘違い...して... 」



その射止められそうな瞳に小さく悲鳴をあげれば、喉を鳴らし笑う。




「 だめじゃねェか...子兎が腹を空かせた狼の寝床にのこのことやってくるなんざ 」





ゆっくりと近づく顔。
頭の上に手首を組まされ抵抗できない私の唇に、





高杉さんの唇が重なった。








「 ッ___ _ __!?!?」








鈍い音と共に響く私の叫び声。
こうして私の新生活1日目はスタートしたのだった。





.

Ep.7→←Ep.5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (205 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
521人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 愛され , シェアハウス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

S(プロフ) - めちゃんこ好きです!更新待ってます! (8月11日 14時) (レス) @page37 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 更新ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからも楽しみにしています! (2022年11月30日 15時) (レス) id: 1ece860df7 (このIDを非表示/違反報告)
ツバサ(プロフ) - 更新待ってました…!すごい嬉しいです!銀さん作家だったんだと驚きでいっぱいです!あと文章の書き方がとてつもなく好きです、ありがとうございます! (2022年11月28日 8時) (レス) id: 1052176700 (このIDを非表示/違反報告)
むぎ - このお話大好きです…!更新待ってます! (2022年4月4日 18時) (レス) @page31 id: fc9ca49c49 (このIDを非表示/違反報告)
- 何回見ても、ストーリー面白いし好きです!更新されること願ってます!!!! (2022年1月6日 23時) (レス) @page31 id: b23a2b20e9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:□白澤□ | 作成日時:2020年12月1日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。