番外編三 ページ32
食後のデザートを食べている時、ロイが母のところに持っていって食べさせるように、とソフィアに言った。彼女はそれを承知し、席を外したので男三人でフルーツゼリーを突っついていた。
「お聞きしたいのですが、本当に、本当にソフィーには彼氏はいないのですか？」
ロイがとても深刻そうに聞いてきた。こいつはほんと、引くくらい妹好きだな。姉さんの言う、『しすこん』とかいうやつだろう。
「いないと思うぞ。あいつが特定の異性と一緒にいるとこ見たことないし」
それでもロイは不安げだ。
あ、エヴァンと話してるとこは見たことあるな……まあ、あいつは絶対違うけど。
「それでもソフィーはかわいいからな……ね？そう思うでしょう？お二人さん」
「え？ま、まあ……」
急に振られてなんとなく返事をしてしまった。俺は自分がいちばん可愛いと思っているから、ソフィアはまあ、普通だろう。素朴な平民らしい顔だ。
そう考える俺の隣でグレンは淡々と答えた。
「自分には顔の善し悪しはよくわかりませんが、別に顔が良い方ではないと思います」
何を言ってるんだこいつは。そういうことを本人の兄に言うもんじゃ……
「なんだと！？貴様！！」
ロイは、ガタッと椅子から立ち上がり、グレンに掴みかかろうとしていた。反射的にグレンはロイを取り押さえる。
「痛いな！何するんだ！」
「すみません。急に掴みかけられて、つい」
そんな騒ぎを聞いて、２階からソフィアが慌てて降りてきた。
「ちょっと、何やってるの！」
「ソフィ〜！あいつが！あいつがソフィーのことを〜！こんなにお前はかわいいのになあ〜！！」
「苦しいって！お兄ちゃん！！ちょっと！」
ぎゅうぎゅうとソフィアに抱きつくロイを片目に俺はグレンに声をひそめて話しかけた。
「お前なあ、そういうことはあんまり言うもんじゃないぞ」
「聞かれたから正直に答えただけです。皆がクラリス様を美人と称しているなら、彼女は違うじゃないですか」
「まあ、そうだけど……」
もしかして、姉さんを基準にしてるのか？グレンは自分の美意識に疎すぎるんじゃないか？
こいつを好きになるような女はきっと相当苦労するだろう。
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お芋(プロフ) - シャル＠如月唯奈さん» 読んでいただいて、ありがとうございます！お褒めに預かり光栄です！頑張ります。ありがとうございます！！ (2019年9月18日 19時) (
レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
シャル＠如月唯奈(プロフ) - イベント参加ありがとうございます！早速読ませていただきました！凄く分かりやすくて良い小説ですね！何より主人公かわいい(*≧з≦)これからも更新頑張ってください〜 (2019年9月18日 19時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お芋 | 作成日時：2019年9月6日 17時
