十一話 二人 ページ24
先程入った店で用を済ませ、もといた場所に戻ろうと急ぐと誰かにぶつかった。拍子に店で買ったものを落としてしまう。
「す、すみません!」
「いいよ。よそ見してたオレが悪いんだし」
謝るために下げていた頭を上げると、がっしりとした体格に強面の男の人がいた。声を上げずに顔にも出さずにできたのは修行の成果だろう。誰か褒めて欲しい。
その男の人の友達だろうか。人懐っこい笑みで強面の人の首に腕をまわして言った。
「おっ、嬢ちゃん!こいつの顔見ても怖がらないとはなかなかやるねぇ!」
「は、はあ……」
「うるせえ、お前は黙ってろ!これ嬢ちゃんの荷物だろ?落とさせて悪かったな。それほど汚れてないと思うけど」
「ありがとうございます……!」
なんだ、とてつもなくいい人じゃないか。彼らの話から察するに、その強面でたいそう苦労してきたのだろう。
「そうだ!ここで会ったのも何かの縁!これからボクらと一杯お茶でもどう?」
「おい、何言ってんだお前」
強面の人がもう一人をぽかりと殴る。手馴れた文句で私を誘ってきたこっちの人はいろいろと経験豊富そうだ。
「すみません。連れがいますし、この後予定があるんです」
「そうなのか、ざんねーん」
「お前そうやってチャラチャラするのやめろよ。迷惑だろ」
「も〜、これでもおれはお前のために……」
何やら二人は言い合いし始めた。様子からして本気の言い争いではないのだろう。すると、突然腕をグイッと引かれた。
「大丈夫ですか」
「えっ、グレンさ……」
「ちょっと下がっていてください」
問答無用とでも言うように強引に後ろに下げられる。何が起きているのか全くわからない。何をしようとしているんだ、グレンさんは。
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お芋(プロフ) - シャル@如月唯奈さん» 読んでいただいて、ありがとうございます!お褒めに預かり光栄です!頑張ります。ありがとうございます!! (2019年9月18日 19時) (レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
シャル@如月唯奈(プロフ) - イベント参加ありがとうございます!早速読ませていただきました!凄く分かりやすくて良い小説ですね!何より主人公かわいい(*≧з≦)これからも更新頑張ってください〜 (2019年9月18日 19時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お芋 | 作成日時:2019年9月6日 17時