6話 ページ6
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多分、この世の時の進み方は平等でない。
だって支度中の一分と、授業時間の一分とでは針の進み方がまるで違う。
かくいう私も、早めにアラームをセットしたというのに、自室とリビングをドタバタと行き交って、大慌てで家を出たのは今朝の話。
旅行で遅刻は厳禁である。
海外旅行となればなおさら。
待ち合わせ場所になんとか間に合わせた私は息も絶え絶えで到着。
そこからは泣く子も黙る鈴木財閥のご令嬢、鈴木園子のおかげで空港までスムーズに送ってもらえたおかげで、もうあとは日本から出国するのみだったのだが。
面々の中に工藤新一の姿はなかった。
最後まで、あの哀ちゃんがそう簡単に許してくれたはずもなかったのだ。
…まあ新一がいたらきっと、事件の一つや二つ、起きただろうし。
彼には可哀そうではあるが、今回は彼抜きで海外旅行を楽しもうと思う。
平和な旅行万歳。
出先で、血生臭いのはもう勘弁である。
手続きも終わり、ゆっくりと空港内の長い廊下を歩く。
空港もさすが夏休みなだけあってか、なかなかの賑わいであった。
並ぶ土産物屋、飲食店。
前に並ぶ園子と蘭がなにやら足を止めて話す。
よくわからないゆるキャラのお土産の顔を見て笑っていて。
後ろには小五郎のおじさんが興味なさげにあくびを一つ。手から下げた半透明のビニール袋は少々ふくらんでいた。恐らく缶に違いない。ビールかなにかだろう。
フライト中に飲む準備は、抜かりないらしい。
私もスーツケースを転がしながら、前を行く彼女らに手招きされ向かおうとした矢先。
ポンポン。
軽い振動。
肩を叩かれれば誰もがそうするように、私も後ろを振り返れば。
「よっ！」
「…………ちょ、えぇ！？」
なになにと蘭と園子の声が近づく。
「あっ！もう遅かったじゃない！」
しかしまあ、この反応をするのは私だけで。
「悪りぃ悪りぃ。ちょーっと色々あって、な？」
彼を見るなり、蘭と園子は当たり前のようにソレを受け入れて。
黒髪に深い蒼眼。
私より一回り大きな背中が遠ざかる。
久しぶりに見たような。しかし彼にそっくりな人物をよく知っているために、新鮮味は薄れる私の肩を叩いたのは
「新一！？」
やはり彼にできないことなんてない、私は再度認識することとなったのであった。
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名無し50618号(プロフ) - とても面白かったです！続きが見たいのでパスワード教えていただきたいです。 (3時間前) (
レス) id: b41df383c6 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 続きを読みたいのでパスワードを教えて頂きたいです！ (5時間前) (レス) @page18 id: 74ba5776a0 (このIDを非表示/違反報告)
そよか(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのでパスワードを教えて頂きたいです！ (4月18日 21時) (レス) id: 9ae312f98f (このIDを非表示/違反報告)
香 - すごく面白かったです！続きが読みたいのでパスワードを教えていただきたいです！ (4月17日 16時) (レス) id: 3235162d8d (このIDを非表示/違反報告)
月 - とても面白いです！ぜひ続きが読みたいのでパスワード教えていただきたいです！ (4月17日 16時) (レス) id: ca00bc134b (このIDを非表示/違反報告)
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