とある幕末の花魁の姉と、刀剣に生まれ変わった妹がブラック本丸に行く話。【刀剣乱舞】 (ページ5)

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｢それではお気をつけて。｣

｢ありがとうございました…えっと…｣

｢申し遅れました、私、東雲と申します。｣

｢素敵なお名前ですね…改めまして、東雲さん、ここまでありがとうございました。｣

｢それが私の役目ですからね。何か困ったことがあれば、式神のこんのすけにご相談ください。｣

ぽんっと煙をたてて、小狐が出てきた。

｢審神者様、私こんのすけと申します。好物は油揚げです！これからよろしくお願いします｣

｢よろしくね｣

Aは微笑むと、本部へ戻る東雲を見送った。

｢気をつけてくださいね、いつ殺されるかわかりませんから！｣

｢…｣

Aはとてつもなく悲しい表情をみせた。

そして小太刀を握りしめる。

｢大丈夫。私が絶対に救ってみせるからね。｣

それから花が咲いたように凛々しく、美しい表情をみせた。

中に入ると、赤毛の少年と少し紫が入った髪色の少年が立っていた。

彼らは発砲した。

Aは瞬時に小太刀を抜刀し、弾丸を切り伏せた。

｢…審神者なんて、…審神者なんて大っ嫌いだぁぁ！｣

2人の少年が斬り掛かる。

だがAは構えなかった。

小太刀はみごとに手から滑り落ちる。

驚いた2人は、動きをとめた。

理由は2つ。

一つは

｢どうして刀を手放したの…｣

もう一つは…

｢どうして、泣いてるんだ｣

澄んだ海のような瞳から、次々と涙がこぼれ落ちた。