いー奴だし。 ページ15
キルアが嬉しそうに話す2人に水を差す。
キル) この個室は100階から落ちれば直ぐにチェックアウトだ。90階から100階へ上がれたことと、100階以上に残ることとは全く違う。
100階のカベがあるんだ。
A) 確かに、この個室は守りたいよな!!
キル) そ。だから、ありとあらゆる手で負けまいとする連中も多い。長くここら辺にくすぶってる奴ほどそれに長けてる。そんな連中につまずくと結構ここで時間食うぜ。気をつけろよ。
キルアの忠告にゴンはゴクリとつばを飲み、Aも強く頷いた。
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しかし、キルアの心配は杞憂に終わった。
ゴンとAはキルアの心配を他所に、余裕で勝利を決めていき、150階まで進んでいった。
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受付) ファイトマネーは指定口座に振込みました。
3人は受付にお礼を言って歩き始める。
ゴン) ホントだ…数字が見た事もないケタになってる。
A) ついこの間まで俺ら全員無一文だったのにな!
ゴンとAが記帳された金額に驚いていると、キルアがボソリと呟く。
キル) ちょっと悔しいな(ボソッ)
2人がキルアの方を向いて首を傾げる。
キル) オレが初めて来た時150階まで登るのに2ヶ月くらいかかったぜ。
キルアが少し拗ねたようにそういう。
ゴン) えー、でもそれって6歳のときでしょ?
キル) まぁ…そーだけどさー。
A) 6つの時なら2ヶ月でも充分凄いと思うけどなぁ!俺も、同じくらいで上がれたか分からないぜ?
でけぇやつばっかだし!
キル) …そっかなぁ。
キルアはゴンとAにそう言われて、少し照れくさそうに笑った。
ゴン) あ、そーだ。さっきTVにズシが映ってた。
A) え、そなのか?!
キル) 見た見た。あいつまだ50階にいたな。
A) へぇ、キルアが苦戦したのにまだ50階なのか…
キル) つっても、あの"レン"ってやつは俺の時から使ってねぇと思うけどな。超師匠に怒られてたし。
キルアの言葉に、3人が少し黙り込む。
ゴン) キルアが凄くイヤな感じがしたって言う"レン"って、一体何だろうね…
キル) んー。多分もっと上のクラスに行けば同じようなやつがいるかもしれないから…(( ? 本人に聞けばいいじゃんか。
キルアの言葉の途中でAが不思議そうな顔をして口を挟む。
キルアとゴンはAの顔を面食らったような顔で見続ける。
A) ん?俺、なんか変なこと言ったか?ズシは多分教えてくれるだろ。いー奴だし。
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あくあ(プロフ) - 楽しかったです!更新待ってます。 (2020年1月7日 16時) (レス) id: dc9ee0df32 (このIDを非表示/違反報告)
あくあ(プロフ) - カ、カッケエ.....! 更新頑張ってクレメンス。 (2020年1月6日 18時) (レス) id: dc9ee0df32 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - あくあさん» あくあさん、4章に続いてコメントありがとうございます!!できる限り頑張ります! (2020年1月4日 13時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
あくあ(プロフ) - シロさん!更新頑張ってください! (2020年1月4日 12時) (レス) id: dc9ee0df32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロ | 作成日時:2019年12月31日 12時