お世話になったんだ！ ページ27
その頃、森には森の住民達以外にAの帰りを待つ一人の男の姿があった。
そして、その献身的に森に通い少年を待ち続ける男を観察している人影がひとつ。
ここから物語は急激に加速し始める。
＿＿
A) 何とか、着いたな！
1週間でつくとは、上出来だな。
普通なら3日ほどで着くはずだった道のりを予想通りAは1週間かけて帰ってきた。
一年以上ぶりの我が家にAは思わず懐かしさに浸り、大きく深呼吸をして森に入った。
A) ｽｩｰ、帰ったぞ！！！
ただいま！！！
！ ｸﾞﾌｯ
森の中にAの声が響き渡る。
その瞬間にAの姿は群がる動物たちで見えなくなっていた。
森の住民) A！！
良かった！
どこいってたんだよ！
全く心配かけて！
何してんだよ！
帰ってくるの遅いだろ！
お土産は？
生きててよかったァ。。
森の住民達は口々に言う。
A) いてて、タックルしたやつ誰だよ。
てか、待て、今1人俺より土産を優先したやつがいたろ。
ｼｰﾝ
…いや、なんで黙るんだよ！
そういっているAの顔にも幸福そうな笑顔が浮かんでいる。
長) 皆、少し退いてくれるか？
先程まで騒がしかったのが嘘のように、森の長の言葉で住民は大人しくなり、Aから離れた。
A) …長。
すまなかった。何も言わずに出ていって。
すぐに帰ってくるつもr((長) 構わない。育ち盛りの子供というのは大人に心配をかけるものだ。
良く、無事に帰ってきてくれた。おかえり。
…そうだな、言い訳は私ではなく、あやつに言ってやれ。
そういい、長はAの後ろを指さした。
Aは不思議そうに後ろを振り向く。と同時にAは何者かの腕の中にいた。
A) ？！…クロロ！クロロじゃねぇか！
Aはその相手を確認するやいなや嬉しそうな顔で抱きしめ返した。
クロ) …。
A) …？クロロ？どうかしたのk((クロ) 心配したんだぞ。…勝手に俺から離れて行くな。
A) あぁ。悪かった。
そう言いながらAはしばらくの間、クロロの腕の中で大人しくしていた。
＿＿＿
A) そういう訳で俺は、1年間そこにお世話になったんだ！
Aはクロロと森の住民、長の皆に事の経緯を語った。
長) ふむ。ゾルディック家、か。人だけではなく我々の何匹かも聞いたことがあるほど有名な一家だ。
その家の領地に無断に侵入して、本当によく無事に帰ってきたものだ。
長は呆れを通り越し、感心したようにそう言った。
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作者名：シロ | 作成日時：2019年11月3日 22時
