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気がつくと、また訳の分からない空間にいた。
上部は赤、真ん中に黒い線、下部は白い半透明な壁が目の前に広がっていた。

色までははっきり見えないが、外の様子を確認する事は可能だった。

遠くから足音が聞こえる。コツコツと鳴るその音は軽く己の苦い記憶を思い出させ、私は顔を顰めた。

今度はガチャリと音が鳴る。目の前の扉が開いた。
中から出てきたのは下等生物(人間)。体の奥深くで何かが煮えるような感覚に陥る。

が…

その人間の首元を見た瞬間、先刻までの怒りはすっかり冷めてしまった。

彼(おそらく)の首には布が巻いてあった。
その布の先に、カオスの羽の模様…それどころか色も類似していた。

「博士、俺です!カオルです!」

名前もカオスそっくりではないか。

「おお、カオルくん。待っていたよ」
今度は後方から声がするが、興味が沸かない。

「では、この中のポケモンボールから好きな子を一匹選んでくれたまえ」

ポケモン…?ああ、あの下等生物が言っていた…

ポケモンボール…
もしやと思い辺りを見回すと、どうやら自分の居る空間は球体である事が判明した。

そして気付いた。自分の隣に同じような球体がある事を。
後ろの声は『一匹選んでくれ』と言っていた。

これは私の立てた仮説だが、このカオルと呼ばれる人間は…このカプセルの中から一つを持って行くつもりなのだろう。

そして、あり得ないとは思うが私が選ばれない確率も宇宙の塵程度にはある。
まあ、記憶がなくても彼は私の恋人だぞ?私をばない訳が_______

「ポッチャマ・・・」

「待て待て待て待て!!!!!」
秒で視線を逸らしたぞこの人間!本当にカオスか!?

「カオスで合っておるぞ…」

なんだ、下等生物(自称神)か…
まあ私達をこんな目に遭わせた張本人が言うのなら間違いは無いな。
さて、もう迷わぬ。


「カオス!私を選べ!」
目の前の壁に思い切りどつき、私はカオスの懐へ飛び込んだ

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ポテトアイス(プロフ) - さにわちゃんさん» コメントありがとうございます!励みになります!!!!! (2022年8月16日 1時) (レス) id: f3d65a54da (このIDを非表示/違反報告)
さにわちゃん(プロフ) - 素敵な作品をこの世に生み出してくれてありがとうございます…!続きを楽しみに待っています! (2022年8月14日 17時) (レス) id: a7536cdb62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ポテトアイス | 作者ホームページ:ないです  
作成日時:2022年8月14日 0時

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