【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#8 ページ9

「どっっっこいしょォ！！」
「うわっ！？」


　バイクが滑り込んだ一瞬の内にコナンくんを掴み、マグロの一本釣りの如く持ち上げる。わ〜い持てる重さで助かった〜！！


──ガシャン、ガシャァンッ！

「(ヒエ……ッ)」


　先程足元(？)を通過させてもらったタクシーは、直後に重たい音を立てて追突からの大破、合掌。
　顔を青くしながらも、しっかりコナンくんを抱えて前に乗せる。３人乗りは危ないかと思ったけど(見た目は)子供なので意外とすっぽり収まった。サイズといい重さといい、体縮んでてよかったねコナンくん★


「ど……どうして世良、の姉ちゃんとAが！？」
「なあんで私だけ呼び捨てなのかな」


　思わずムッとしてしまう。真純ちゃんは呼び直したのに？この扱いの差はどこから？？


「ったくもう！事情は私が説明するから。真純ちゃんはこのまま追跡お願い！」
「了解！飛ばすよッ！」
「おわ……っ！？」


　コナンくんはバイクのスピードに声を上げて驚いていたが、私は初めて乗るわけじゃないので虚無顔で受け入れていた。向かい風と景色が気持ちいいね！後ろの光景は炎と黒煙で大惨事だけど！！


「──え、ベルツリーにいたの！？」
「そ！例の狙撃された人を二人で尾行してたの」
「怪しいとは思ってたけど、まさか殺されるなんてな」


　バイクの上でコナンくんに事情を説明する。彼は真純ちゃんの背中を掴み、その後ろから私がガッチリ手を回しているため落ちる危険はない。3人乗りとして通報される可能性はある(震え声)。


「というかさぁ、犯人追いかけるなら道交違反するのやめたら！？お陰で気づかれるわ発砲されるわてここらの交通網メチャクチャだよ！？」
「だーっ！悪かったって！」
「あのスケボーもグッチャグチャになってたもんな」
「あの子はコイツに好き放題された挙句(乗り)捨てられたんだよ！？もっと憐れんで！！」


　被害者(スケボー)の気持ちになって話していると、パトカーのサイレンが続々と近づいていた。コナンくんが哀ちゃんを介して通報していたお陰らしい。さっっすが哀ちゃん離れていても活躍しかしてないとか偉すぎる。大好き。


──前のオートバイ、止まりなさい！

「あ、パトカー見えた……え、数凄ッ！？」
「犯人も見えた！掴まってろよ二人とも！」
「うん！」
「え゛ッ！？」


　バイクを追跡する大量のパトカーを視認した真純ちゃんにコナンくん。未だに追う気満々であった。


(ちょ、まだ追うの！？パトカーこんなに来てるんだから良くない！？)

#9→←#7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す