【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

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「(あんンのバカタレェ〜〜〜！！)」


　真純ちゃんのバイクから降りた私は、全力ダッシュでコナンくんを追う。


「……せめて！ヘルメットは被ってけってば！！」
「うわっ」


　受付を突っ切ってエレベーターに向かおうとするコナンくんを何とか取り押さえ、走りながら外したヘルメットを無理矢理被せた。
　えっなんで止めないのかって？止めても無駄だからだよ！！前回の事で用心してると信じたいし私に出来ることは装備で防御力を上げることだけ！真純ちゃんのヘルメットだけど！！


「気をつけて。何かあったら連絡ね」
「……おう」


　ヘルメットを被り直しながら、コナンくんは上に向かう。エレベーターの扉が閉じていくのを見届けた私は踵を返し、別の方向へと向かった。


「お客様、記帳をして頂かないと──」
「すみません！最近ここで不審者の情報とかありませんでしたか！？」
「ど……どうしてそれを！？」


　受付にたどり着くや否や、手をついて係員に問い詰める。その反応を見たAは「やっぱり！」と思っていた。

──

　屋上から階段で降りて来た一人の男は、エレベーターに乗っていくコナンを見つけて慌てて身を隠した。背負っていたライフルバックも抱え直す。
　そこで、エレベーターが閉じたのを見届けたAが受付に駆け寄って行く姿にも気がついた。


「今さっき怪しい人影が見えたんです！監視カメラとかで調べた方が……あ、大きなカバンとか持ってると思います！」


　帽子を目深に被ったその人影は、悪意の篭もった視線をAに注いでいた。

──

「っコナンくん」


　受付に話を通してからエレベーターに飛び乗り、コナンより少し遅れて屋上に辿り着く。屋上の柵の手前に立っていたコナンが名前を呼ばれて振り返った。


「……うん、よし！無事みたいだね。よかったよかった」
「A見ろよ、これ」
「ん？……ってコレ、」


　ケガがないことを確認して笑顔になるAに対し、コナンは柵の手前の足元を指差す。Aは視線をそこに合わせてしゃがみ込んだ。


「……A！」
「あ、真純ちゃん」
「やっと追いついた。やっぱりこっちのビルだったんだな……」


　駆け寄ってきた世良と一緒に見た先には、丁寧に配置された空薬莢とサイコロがあった。サイコロの目は、「３」。
　前回が「４」だった事を考えると、途端に三人の中で嫌な予感が走る。


「(……カウントダウン……？)」


　柵の向こうの景色には、多数のパトカーのランプが小さく光っていた。

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