【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#17 ページ18

「ない……ないね……ウン……」
「おっかしいな、やっぱ勘違いなのかなあ……？」


　完全にテーブルに突っ伏して撃沈している私。流石に何時間も読んでたら目が滑るわ！！小説読ませろ！！

　真純ちゃんはそう言いつつも、ページをめくる手は止まる様子が無い。そうこうしているうちにアナウンスが流れ始めた。


【当図書館は間もなく閉館致します。現在お読みになっている本は本棚に戻すか、貸し出しの手続きを──】

「……ダメだ、いなかった。そっちはどうだ？」
「ん〜……」


　期待しないままペラペラと捲っていくと、突如見覚えのある男の顔が現れる。ターゲットだ！


「いたあ！」
「お、ビンゴッ！」


　や〜っっと見つけたわよ森山仁！！別名“婚約者を蹴って別の人と結婚したクソ”！！こんな端っこの１ページ覚えてたなんて真純ちゃん記憶力凄いのね！？！？


「どれどれ？“四年前から個人輸入ビジネスを始め──”」
「あの、すみませんそろそろ……」
「わわわっすいませんすぐ片付けるので！」


　声をかけてきた係員に対して慌てて立ち上がる。資料を読んだりとかの情報整理は真純ちゃんに任せて、とりあえず片付けちゃおう！

　山ほどあったファイルを受付に返し、何とか机を元の状態に戻すと、真純ちゃんが雑誌のコピーをとって駆け寄って来た。


「結構色々書いてあったぞ！住んでる所も分かった。早速確かめに行こう！」
「え、い、今からぁ！？もう日が暮れちゃうよ」
「いつ狙撃されるかなんて分かんないし、警告するのは早い方がいいだろ？」
「も〜毎度正論で突いてくるわね」


　図書館を出て、バイクの後ろに再び乗せてもらった。場所は墨田区本所らしい。昨日の諸々も墨田区だったじゃん！？因縁でもあんの？？

──

「ここか？」
「デカ」


　バイクは路肩に停車して、小洒落たビルを二人で見上げる。というわけで到着しましたターゲットの自宅(多分)！


「(取り敢えず本人がどうか確認しないといけないから、この場所はまだ報告できないよなあ……)」


　真純ちゃんに同行するとは秀さんに昨日言ってあるし、取り敢えず早く帰れるようにしよ！


「コナン君、一向にボクの電話に出ない……」
「(アッいつもの)」


　ショボンと繋がらない携帯を見つめる真純ちゃん。今までにもそういう事例があったからか落ち込み度が凄かった(ちょっと可愛い)。


「じ、じゃあ私が試しにかけてみるね！それでダメなら電源切ってるんだよ多分」


(──もしもし？)
(なんで出るのよこのタイミングで)

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