蝶の舞う呪い【呪術廻戦】 (ページ8)

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羽ページ8

『＿＿アレ、…今一気に"殺された?"』

再びホテルの一室、ベットの上

任務を終え、次の朝の電車に乗る事にして

部屋でゆっくり本を読んで過ごしていたA

自分が同期に飛ばした蝶の気配が

突然一気に消えた事で

不審に思い

本のページを捲っていた手をピタリと止めて呟いた

『……回収するだけで

こんだけ急に死ぬのはなんかおかしいね

ねぇ、"蝶廻"』

そう言うとAから1匹の蝶が出てくる

その蝶は呼ばれた事が嬉しかったのか

羽の音を沢山鳴らして

Aの髪に止まったり

肩に止まったり、本を持つ手に止まったりと

楽しそうに飛び回った

『…ふふ、楽しいの、』

普段あまり笑うことをしない冷静クールなA

だが、あまりにも嬉しそうに

周りを動く自分の式神に思わず頬が緩んだ

そしてAが本に花柄の栞を挟み

空に指を差し出すと

また羽の音を大きく鳴らして指に止まった

その様子にまた1度口角を少し上げると

Aはもう一方の手でスマホの電源を入れて

ある人物に電話をかける

＜ﾌﾟﾙﾙr

«五条「はいもしもし～

Aだけのグットルッキングガイだよ～」»

『(ワンコールどころか途中で出たこの人…)』

あまりの反応速度に驚くAだが

電話の向こうの彼はなんとも機嫌が良さそうだ

«五条「どしたのA、

君から電話なんて珍しいね、しかも夜に

僕からの夜這い予約かな？」»

『未成年になんてこと言うんですか、セクハラです』

彼はこれでもAの担任であるが

こういう発言は割とよくある(大問題)

Aも辞めろと止めるものの、

最強(笑)である彼は

のらりくらりとそれを交わして

そういう事を言い出すのだ

元々呪術高専入学前から

交流があった事でAにしては珍しく

親しくしている人物だ

«五条「え～違うの？」»

『有り得ません、最初から分かってるでしょ…』

『それで、話したいのは恵の事なんですけど、』

«五条「ん？恵？」»

『はい、私の"蝶"を複数送ったんですけど

今さっき一気に気配が消えて、』

«五条「ありゃ、結局A送ってあげたんだね

恵にしては珍しく手こずってるのかな」»

『でも、呪物の回収ですよね？

回収だけで一気に私の"蝶"が消されるとは思えません』

Aの言葉に電話の向こうで考える五条

«五条「Aがわざわざ連絡くれたわけだし

この僕が恵の方を見に行こっかな」»