【MHA】拝啓、奪うだけだった私へ【相澤消太】 (ページ27)

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やはり私はページ27

千与side

暗闇の中で目を覚ます

右手に僅かな温もりが

私は右に視線を送る。そこには……

『なんで……』

何故。と思ったが、一瞬で私は理解した

そうだ、私はあの時……

大丈夫になったと思ってた。けど、トラウマは消えない

薄っすらと覚えている。先生が私を守ってくれた事を

視線を移すと、時雨がソファで寝ていた

私はゆっくり体を起こす

『……』

この人の手は、やはり安心できる

私は吐き出そうだった息を堪える

『やっぱり、貴方のことを忘れるなんて出来ないよ……』

私は貴方の事が大切だ

いゃ、好きなんだ

この気持ちに私はもう…嘘をつきたくない

貴方が私のことを嫌っててもいい。それでも…

そばにいたい＿＿＿＿

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･

･

私はあれからいつの間にか寝ていたようだ

先生の手が消えている

時雨「あ。起きた？」

『時雨……』

相澤「おはようございます。体調はどうですか」

『え…あ……。今は大丈夫です』

ひょっこり出て来た先生に驚いてしまった

「良かったー！」と時雨が抱きついてくる

時雨「ほんと、僕死ぬかと思ったんだからね？！ホークスが一番に僕に連絡くれたから良かったけど！！！」

『良い後輩を持ったんだね』

時雨「……」

そこは黙るんだね

相澤「朝食、食べられますか」

『はい。って、時雨に作らせてませんよね……』

時雨「大丈夫！一歩もキッチンに立ってないから！」

相澤「まさか料理下手とは思いませんでした」

時雨の料理は本当にやばい

あれは、この世に存在してはいけないものだ……

『時雨には良いお嫁さんの方が必要みたいだね』

時雨「冗談はよしてくれ」

相澤「……。とりあえずご飯にしましょう」

こうやって食卓を囲むのは久しぶりだ

日常的でとても楽しい

相澤「？」

私は不思議そうな顔をしていた彼に、微笑んだ