五九 ページ9
美濃までの道中、当たり前だが、俺は輿に乗せられている。隣には荒川や世話役歩いて、近くの木を足場に花果とその部下や信長に従っている甲賀の忍も居る。
座ってるだけだ、ケツ痛くなってくる。着物で肩は重いし。
「参勤交代みたいですね。それにしても、疲れました」
荒川は、流石に今日はジャージではなく、真っ黒な袴を着させられている顔もスタイルも口を開かなければ、良い。中々、真っ黒な袴も様になっている。
「もうそろそろ、美濃領に入るはずだ。頑張れ」
俺はどうすることも出来ない。輿に乗せたら、ただでさえ重いのにまた重くなるんだ。
「はあ」
「僕の馬に乗りますか?」
荒川の後ろから久しい声が聞こえた。
振り向くと、口元を忍のように隠した信行殿が。
「のっ…!?」
「しーっ、A様。兄上には名を捨てろと言われました。
囗元は見えないが、にっこりと笑ったのがわかった。
よかった。もう、大丈夫みたいだな。
「幸さん、乗らせてもらってもいいんですか?」
「いいですよ。澄香殿」
…遠慮ねぇな、荒川。まあ、信行殿がいいって言ってるんだからいいか。
「すまない、幸殿」
「いえいえ!」
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稲葉山城に入れられたのは、信長と俺と何故か荒川。
これは、あれだな。なんかあったら助からないな。荒川一人では役に立たない。
考え事をしながら後をついて行くと、よく見ていなかったため、信長の
「あ、ごめ…!?」
すぐ、謝った。信長は振り返ると、これでもかと言うほど睨んできた。すると、俺の足を蹴ってきた。
信長は口角を上げて悪どい笑みを俺に見せつけた。
「痛てぇな、謝っただろ!?」
「フン。」
「お前本当に性格悪いな」
「なんとでも言え。」
「妹愛爆発大うつけ野郎」
今、妹は関係ないって?ンなこたァどうでもいいんだよ。
俺と信長は立ち止まり睨み合った。
「ド変態」
「あの、先生…」
「あ?…!!」
チラッと目線を変えると若干冷ややかな目で兄、斎藤義龍が俺を見ていた。
「随分、達者な口を叩くようになったみたいだな。“龍亜”」
「兄上…」
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大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» いえ!こちらこそありがとうございます。10月始めまでには公開出来るように頑張ります! (2019年9月28日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 大手裏剣さん» あ”あ”あ”(( レスありがとうございます!! 続編、楽しみにしてます^^ 体に気をつけて頑張ってください!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» おわわ!!めっちゃ嬉しいです!私も信長様好きです。惚れました。恐らく、近頃続編が公開出来ると思います!楽しみにして下さると嬉しいです!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 一気読みしました!! オリジナルBL読むの初めてだったんですが……………。 どちゃくそ好みでした(( いや、信長様イケメンすぎか。惚れるわ。更新頑張ってください!! 応援しています^^ (2019年9月26日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月希さん» 出来れば…私のボードでお願いします。リクエストはお受けしますよ。 (2019年8月8日 11時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時:2018年9月14日 21時